会社員で営業をしていた頃、月に一度の営業・工場会議がありました。
営業からは受注見込みの状況報告を、工場側からは生産の進捗状況の報告を、そしてお互いに貶し合う、なんともつまらない会議でした。
ある時私は、こっそりこんな企画を用意して会議に臨みました。
『営業が聞いてきた”当社の評価・他社との比較・うわさ話”』
顧客や仕入れ先、下請けさん等から耳にした生の情報を、この営業・工場会議で報告したのです。
褒められた点もありましたが、大半は顧客の身勝手な(実現不可能な)要望とクレームです。
超高機能の付加してほしい
品質の絶対安定化してほしい
超短納期&低価格の実現してほしい・・・
私の報告に工場側は大いに憤慨し、何故か味方である営業側からも攻撃を受けました。
ですが、やって良かったと思っています。
工場側には、営業が普段、外で何を言われているのかを知って欲しかった。
外部からどう見られているか、意識して欲しかった。
それに、報告で挙げたうわさ話の中には将来の新製品のヒントが含まれていたのです。
良い刺激になったのではないでしょうか?
工場長は理性的な方だったので、私の意図は分かってくれていたようでした。
会社というのはひとつの社会、ひとつのコロニーで、その中では独自の文化が形成され、単一の情報しか回っていなかったりします。
会社が”井の中の蛙”にならないように、時々外側からカンフル剤を与えてやる必要があります。
マーケティング担当者は、その役割に最適な立ち位置にあります。
そのためにも、マーケティング担当者の情報収集活動は大事な仕事になるのです。
マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
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