営業に動いてもらうツールと営業を動かす仕組み

今日は何しに来たの?

訪問ネタがない。
訪問理由がなくて訪問できない営業は多いと思います。
顧客訪問は営業のノルマのひとつであるため、なんとかして訪問回数を増やしたい。
でも表敬訪問は顧客にとっては迷惑になりかねないので、突撃訪問もできず。

営業ネタは自分でひとりで作らなければならないのが世の常。
営業ネタを作れる人はホイホイ訪問件数を稼いで営業成績も比例して好調、上司の覚えめでたく。
そうでない人は・・・

営業ネタづくりは個人任せではなく会社としてやっていくべきだと思うのです。
私は自分ひとりでやってて大変な思いをしたので。
そこで私の経験から提案したいのは、営業全員で共有する営業ツールづくりです。
既に世の中には導入している会社はあります。
『ほけんだより』『○○通信』『事例集小冊子』
毎月または毎年新しいものを制作して顧客へお届けに行く。
営業が届けに行かなければならないシステムにすれば営業も訪問件数を増やすことができるのです。

私は前職マーケティング担当者の時に事例集型総合カタログを作りました。
毎年新しい事例を追加して刷新するのですが、どうやらお客様からは好評で、営業も新しいカタログが出来るたびに喜んで顧客にアポ取って持っていきました。
「新しいカタログが出来たのでお届けに伺いたい」と。

保険会社の毎年の契約内容の確認も似たような『訪問しなければならない』システムなのではないかと思います。
営業に動いてもらうツールと営業を動かす仕組みはちょっとした工夫でできるのです。

以前勤めていた会社では年末の挨拶回りにちょっと豪華なカレンダーを持っていくことになっていました。
顧客の中にも毎年楽しみにしている方がいらっしゃるので会社としても辞められない事情があるのですが、営業が手で持っていかなければならない仕組みとなっていたのは事実です。
年末は通常訪問そっちのけでカレンダー配りで忙しかった記憶があります。

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豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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営業職とマーケティング職

営業職とマーケティング職

私は営業職とマーケティング職、両方経験しました。
経験から、根源は同じだと考えています。
どうすれば買ってもらえるか、どうすれば顧客に満足してもらえるか。
その解決方法が違うだけで最終目標は同じであると。

私の営業時代、口下手な性格なので上手く商品説明が出来なくて困っていました。
営業トークがダメならば見てもらって理解してもらおう、という発想から『見せる化』営業を始めました。
試作サンプル・事例集・比較表などを作って顧客に見せて回ったのが私のマーケティングの始まりです。
口で説明するより見てもらう戦術です。

見てもらうための営業ツールを自作する。
営業ツールを作るために事例集めなど情報収集をする。
普通の営業マンと違い、社内での仕事のウェイトが大きかったのた確かですが、ソリューション営業としての受注確率は他の営業より高かったと感じています。

営業職とマーケティング職との違いは、①顧客との直接のコミュニケーションと、②仕掛けるための事前準備に占めるウェイトの違いかと思います。
営業職のメインの仕事は、顧客と直接のコミュニケーション、顧客との折衝。
マーケティング職の仕事は、営業と顧客を結び付けるための準備・施策。

私の営業職時代は、自分の『売り上げ』のために営業ツールを作ったり自社のホームページの制作をしたりしました。
そして私のマーケティング職時代は、営業マンの『売り上げ』のために情報収集や制作活動、情報発信といったマーケティング活動をしていました。
目指すところは『売り上げ』です。
そのためにはターゲットである顧客を知ることが、営業職・マーケティング職共に必要です。

コミュニケーションが得意だから営業職。
自分は営業マンなので自分の専門は口八丁でクライアントを落とすこと。
クリエイティブな仕事は他の部門、商品技術の仕事は別の部門。
そう思って営業職を選んだ人もいます。
しかし顧客は営業マンをよく見ています。
この人、口だけで理解してないな、頼ってはいけない人だな、と。
営業職とマーケティング職とはオールマイティでなければならないのではないでしょうか。

余談ですが、シリコンバレー狂騒曲という海外ドラマを見ました。
90年代インターネットバブル、ネットスケープ3.0対インターネットエクスプローラー3.0。
当時の私はニフティサーブ・Peopleといったパソコン通信を卒業して2つのブラウザーを使い比べながらインターネットサーフィンを楽しんでいた、そんな懐かしい時代のドラマです。
そこに登場する頭をクリーム色に染めた詐欺師・マイケル・フェインが会社を立ち上げ、出来もしない技術を口八丁で投資家たちに持ち掛ける。
その口調があまりにも胡散くさく、契約のためならなんでも口走る、私の大嫌いな、そして私には真似できないタイプの人間でした。

リアル世界の営業でもそんな人がたくさんいます。
私の事務所へ売り込みに来るWebマーケティングの営業マンのほとんどがそのタイプ。
インターネットの世界の営業が口八丁なのは今も昔も変わらない。

シリコンバレー狂騒曲

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仕様が知りたい人、効果が知りたい人

ターゲットの購入の判断基準に合わせた表現を

顧客側の購入理由・決め手・判断基準は人それぞれです。
ある人はスペック重視、ある人は期待できる効果、ある人は価格を判断基準としています。
ターゲット別に決め手となる表現方法を変えてあげる必要があります。

仕様重視の人には、スペックや材質・製造工程を提示。
効果重視の人には、効果効能・期待感・目的(○○向け)を提示。効果測定の結果を数字で表現してあげると信頼性が上がります。また、効果が分かりにくいものには課題とする環境イメージで表現を。
価格重視の人には、対象商品との比較を提示すると良いでしょう。

例:風邪薬
仕様重視→ ドライバーなので眠くならない成分配合
効果重視→ 咳・鼻水・発熱の症状総合感冒薬
価格重視→ ジェネリック医薬品

余談ですが、以前に『誤出荷防止システム』の営業をしていた時、顧客からは「安心感を買っている」と言われました。
システムを導入したので大丈夫であると納入先に説明したい、とのことです。
購入の判断基準はそれぞれ違うものなのですね。

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たくさん事例を作ってイメージさせる

たくさん事例を作ってイメージさせる

新規のお客様にはご自分の課題に対する解決イメージを持っていない方がいらっしゃいます。
手っ取り早くイメージしてもらうためには解決策を提示してあげることで商談が早く進みます。
どんな解決策がお客様に適合するかは商談初期の段階では分かりません。
そのため解決策とのマッチングを図るためにもたくさん事例を作って提案することです。
その中からお客様の解決策に近いイメージを選んでもらい、それをベースにして解決策を構築していくのが良いでしょう。

この事例制作作業は結構大変ですが、作れば会社の永久財産になります。
どんな場面でどんな提案ができるか。
過去の実績を基に汎用化したものが提案に使える事例です。

ターゲットがある業界向けであれば事例づくりは比較的楽にできます。
例えば建設業であれば、
橋梁工事の場合、道路工事の場合、ダム建設の場合、体育館建築の場合・・・
こんな感じでどんな場面では当方は何が提供できるかを表してあげるのです。

業界問わないターゲットの場合はちょっと面倒です。
例えば受付管理システムを商材とした場合、ターゲットは業界ではなく業務場面であり、様々なシチュエーションが想定されます。
建設現場への出入り管理、ビッグサイト展示会の入場管理、マラソン大会でのスタート・ゴール時間管理、大学の授業の出欠確認、オフィス受付での予約客管理・・・
タイムレコーダー・打刻を考えれば全ての出勤簿管理をしている会社がターゲットと言えます。

それぞれの場面を想定してあらかじめ事例を用意することで、あらゆるお客様のニーズに即座に提案することができるのです。
お客様に接している営業以外の人には場面の想定は難しいかもしれません。
しかしこういった感覚・営業センスをマーケティング担当者は養わなければなりません。
営業センスを身に付けたマーケティング担当者は営業に指示されなくても自分から提案ツールを制作できるようになります。
たまにはマーケティング担当者も営業マンに同行して”営業”をしてみるもの良いでしょう。

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契約を迫られる異常な手口

契約を迫られる異常な手口

メルマガをいくつか購読しています。
ビジネス系、スポーツイベント系、クリエイター系などです。
ですが最近つまらなくなりました。
面白くさせようとバラエティ番組みたいになって誇大表現が多いのです。
私としては欲しい情報さえあれば良いので、余計な面白刺激はいりません。

メルマガの登録や解除のサイトには巧妙な手口が隠されています。
文章が長いと流し読みして適当にクリックしたり。
極端に小さいフォントで重要なことがかかれていたり。
うっかりすると了承したことになっています。
サブスクリプションで契約しているものも、うっかりすると自動契約更新になってたり、解約するページになかなかたどり着けなかったりするのもありました。

契約期限が切れる数か月前からカウントダウンメールが届くのもありました。
6か月前案内、3か月前案内、1か月前案内、10日前案内、1週間前案内、6日前案内、5日前案内、4日前案内、3日前案内、2日前案内、1日前案内、当日案内、期限経過1日後案内(まだ間に合うという内容)・・・
こんなメールが届くと気がおかしくなります。
これはある上場企業がやってる話ですよ。
サービスやサポートがしっかりしていればいいのですが、不満であるから解約するわけです。

解約を思いとどまらせる異常な手口、契約を迫られる異常な手口、本人には気付かれずにオプションを追加させる手口。
ビジネスの闇は深い。

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