事例は蓄積だけで財産になる

事例は蓄積だけで財産になる

いくつもの会社で営業の仕事を経験しました。
これまでの経験で困ったのは、「この会社ではこれまでどうやって売ってきたのか」「この会社はどのようにお客様に役に立ってきたのか」よくわからない会社があり仕事を進めるのに途方にくれます。
過去の事例や営業ノウハウ・申し送り等の記録が何も残っていない会社では、営業マンの営業活動はその人まかせの行き当たりばったり。
案件の都度、ゼロからヒヤリングして、企画・設計して、提案して、と受注・納品に至るまでが長くなり成約率が不確定になってしまいます。
都度都度やっているとそれが当たり前になり、記録を残さず『現場で臨機応変』が社風として定着してしまい、若い社員が育たない環境になります。

記録を残して統計を取ればパターンが見えてくるものがあります。
なのにやらない
このパターンを感覚的に身に付いた人が営業の上手な人。超越したスキルを持った個人。
統計を取ってパターンが見えてくると文章やビジュアルデータで表すことができます。

見えるカタチになれば、他の人とも情報を共有することができるのです。
例えば『営業の事例』ならば、見えるカタチは営業マンの引き出しにあり、顧客への『臨機応変』を可能にするデータになるのです。

私が営業時代にやっていたのは、過去のソリューション(問題解決)の事例を集めること。
顧客層・顧客の課題とその対策・周期的なもの突発的なものなど。
収集してビジュアルデータにしておくと、自分の勉強にもなるし顧客への最初の提案にもなります。
そしてマーケティングのコンテンツのネタにも。
事例は蓄積だけで会社の財産になります。

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マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
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自社の製品しか詳しくない営業

自社の製品しか詳しくない営業

自社の製品についてはとても詳しい営業マンがいます。
技術スタッフがそのまま営業に出てきたような方で、自社製品の自慢話なら何時間でも話せるような営業マンです。
そんな営業マンから話しを聞いていて「確かにお宅の製品はすごいのかもしれないけれど、ウチにどう役立つの?」と思ってしまいます。
要は『ウチにとって』の提案がないとただの自慢話です。
このような営業マンは「こんなすばらしい製品なのだから絶対に契約してくれるはず」と決めつけてしまい、契約に至らないと相手を見下す方もいます。
商談未成立後、「今契約しないと今後も上手くいかないですよ」と捨てゼリフを吐かれたことがあります。
とても残念な営業マンでした。

時間を作って話を聞いてくれるのは、顧客にとって「ウチにどう役立つの?」が気になるからです。
興味はあるのに顧客への提案がなければ商談が上手くいくはずがありません。
顧客への提案は何が良いのでしょうか?
顧客の要求・顧客の課題が分かっているのであれば簡単なのですが、最初の商談ではそれは分かりません。

私が営業マン時代にやっていたのは、顧客の状況に近い課題解決の事例を紹介しながら顧客の反応をうかがう商談です。
事前に用意しておかなければならないので、顧客の状況を想定した事例を準備しておきます。

事例とはどんなものかというと、営業の実績案件・失注案件・想定する場面・課題に対する解決策・自由な空想・出来るかもしれない未来像です。

例えば活用事例:こんな使われ方がある、課題へのヒント、想定場面
例えば導入事例:このくらいの規模で、こういう課題に対して、お困りの例
例えばお客様の声:導入までのストーリー、導入前の不安な声、導入後の効果

営業マンが自社製品に詳しいのは良いことですが、顧客の抱えている課題を把握できる能力も必要です。
でなければ顧客への提案ができるはずがありません。

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