いくつもの会社を営業あるいはマーケティング担当者として渡り歩いてきた私がいつも気になっていたのは、どこの会社でも営業は情報共有しない、ということでした。
営業の一番の優先事項は、自分の売り上げ。
それは自分の給与・報奨金に直結し、自分のクビにも関わることなので、会社の中では最優先です。
そのせいか、自分・社長・優良顧客以外は関知しない、非協力的な傾向があります。
同僚の営業マンはライバル。
製造部門や間接部門、エンジニア達は自分の下請け感覚。
買ってくれない顧客は足手まとい。
自分の成績に寄与してくれる顧客はカミサマで、報奨金を出してくれる社長はオダイジンサマ。
対応がまるっきり違います。
しかし会社は組織で動くもの。
そして情報を一番持っているのは、常に顧客に接している営業マンです。
多くの経営者は、営業が情報共有しないことに頭を悩ませています。
さてそれでは、何故営業が情報共有しない理由を上げてみましょう。
コミュニケーション不足 / 忙しい / 自分の仕事しかやらない / 作業だけやって終わり / 情報共有意識が薄い / 情報共有したくない / 報連相の習慣がない / 面倒くさがる / 知識の範囲が狭い / 聞かれないと答えられない(受動的) / 聞かないと答えない(拒絶的) / 前知識よりも現場で臨機応変主義 / 自分で覚えろ的感覚 / 自分でやれ的考え / 一人親方的考え / 公ではなく個別にという考え / 記録を残さない
どうでしょうか?心当たりありませんか?
どちらかというと、情報共有に労力を費やしても自分にメリットがない、と感じている部分が多いと思います。
なにせ営業の最優先事項は、自分の売り上げなのですから。
そこで思うのは、彼ら営業が情報を吐き出すことによって彼らに得るものがあれば、積極的に情報共有しようという意識が生まれるのでは?ということです。
営業が欲しいと思うもの、営業が必要としているもの、営業のニーズ。
「お客が欲しい」
「商品案内が欲しい」
「売れる商品が欲しい」
これらはマーケティング部門ができる仕事です。
マーケティング部門が営業ニーズに応えることで、営業はマーケティング部門に協力的になってきます。
営業とマーケティング部門は、ギブアンドテイクの関係です。
まずはマーケティング部門からギブ。
営業にとって有益と感じれば営業からも情報がギブされます。
各営業から集めた情報を使える形にして各営業に返してあげることで、情報の共有化が可能になります。
マーケティング部門の位置付けは、情報ハブです。
マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
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