顧客への情報の提供は、顧客との信頼度向上につながります。
下手な営業は、一方的なヒアリングで顧客に警戒されてしまう、というのはよくあるケースです。
おそらく会社から「ヒアリングしてこい!」と強く求められているのでしょう。
その結果、目の前の顧客からは面倒くさがられ警戒され、折角のビジネスチャンスを逃してしまっているのです。
情報を与えて引き出す、顧客とはギブアンドテイクの関係で信頼性を高めるのが上手な営業のスタイルです。
そもそも与える情報とは何でしょうか?
パンフレットやホームページを見れば分かる情報であるならば、それらを見れば営業トークを聞かなくても済みます。
普通の人は営業トークなんて聞きたくありません。
パンフレットさえ貰えればOKなのです。
ならば顧客が本当に求める情報とは何か?ということです。
顧客が求める情報とは、カタログスペックの情報以上の購入の判断材料になる何かです。
それは
・期待させる何かであったり、
・口コミの評判であったり、
・約束された成功・効果であったり、
・どんな場面で有効なのかであったり。
顧客自身の環境や目的にマッチしているのかどうか、自分が買うべきかどうかを知りたいのです。
それは顧客の状況によって求める情報が違います。
情報提供が重要なのはわかった。
となると、営業でもマーケティング担当者でもそうなのですが、「でも何を発信してよいやら・・・」と悩むわけです。
コミュニケーションと営業トークが苦手だった私の営業マン時代、こんなことをやっていました。
出来上がりサンプルを見せる、事例を紹介する、です。
素材メーカーだった時は、その素材で出来た完成品を集めて「こんな使い方があるんです」と顧客に見てもらいました。
部品製造業だった時は、顧客ニーズを想定した試作品を自分で作って顧客に見てもらいました。
IT機器メーカーだった時は、その機器の業界別の活用方法や裏設定のやり方と活用を。
アウトソーシング事業だった時は、請け負った業務の事例を。
自分が担当した受注・失注含めて事例として紹介していました。
このように事例を紹介することで、相手にインスピレーションを与え購買判断までを早めることになっていました。
事例紹介によって営業トーク不得意な私でも順調に仕事を受注することができ、後にこれが私流の営業スタイルとして確立していきました。
基本的には、顧客に見せる事例は渡せる形にして、イラスト制作から印刷まで自分で制作していました。
私が営業で商談時に事例を見せていたのは、それだけで実は顧客への提案になっていたのです。
「困ってることは何ですか?」と顧客にゼロからヒアリングして帰社して提案書を作ってから商談するよりも、商談が進めやすくなっていました。
事例を見せることは顧客の相談事を整理するためのヒントになり、商談のたたき台になっていたのです。
私は事例づくりをおススメしています。
マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
https://www.toyoda.marketing
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