アンケート、立ち位置によって評価が違う

お客様へのインタビュー、営業マンが拾ってきた得意先の評価、アンケート用紙の回答、コールセンターへの苦情・・・
これらお客様の声は、自社の商品サービスの改善・スタッフの応対の改善に、大変参考になる情報です。
そして、マーケティングに従事する人にとっては、宝の山に相当します。

但し、文言をそのまま真に受けてはいけません。
言っている人の立ち位置によって評価が全く違ってきますので。

言っている人が、

・初心者なのか、経験者なのか
・若者なのか、お年を召した方なのか
・学生なのか、ビジネスマンなのか
・社員なのか、社長なのか
・個人の意見なのか、組織としての立場なのか

立ち位置を認識した上での判断が必要です。

Amazonカスタマーレビューを見ていても、初めて購入した人と、リピーターやその道に詳しい人とでは、やはり評価が異なります。
後者の方が、辛口、場合によっては酷評になってしまいます。

アンケートを依頼する対象を、得意先の上の人と現場担当者と、どちらにお願いするのかも、考えて事を進めなければなりません。
自分(の仕事)にとって、どちらの立ち位置が優先なのかを考慮の上、お客様の声を分析してマーケティングに活かしたいものです。

立ち位置による評価の違い

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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提案出来ない営業には技術者同行を

人生初の富士山登山へ行ってきました。
丁度、山小屋の最終日。
閉鎖に向けてばたばたしていました。
当然、トイレも参入口もこの日のお昼で閉鎖となりますので、今登っている人は早く下山しなければなりませんし、これからの入山は出来なくなります。
知ってか知らずか、私たちが頂上から降りてくる最中に入山してくる人、特に外国人が結構いました。
同行してくれた山岳ガイドさんは登ってくる人にいちいち声をかけ、トイレがない旨、山小屋が閉鎖される旨を伝えていました。
なかなか出来るガイドさんです。

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さて、私の参加した富士山登山ご来光ツアー、旅行会社の企画なので、当然一般の人が参加しています。
老若男女問わず、です。
子供や体力のない女性も一緒ですので、体力弱者に合わせてのペースで登っていくのです。
そうなると、私のようにマラソンに向けて鍛えてる人には物足りなくなる訳です。
そんな不満を、下山して温泉につかりながらガイドさんに不満をもらしてしまいました。
すると、ガイドさんから提案がありました。
本来はメニューにない、個人に合わせたプランです。
すごく気に入りました。
やはり出来るガイドさんです。

お客さんの不満を聞いて、即行で、カタログ・メニューにはないお客さんに合う提案を、みなさんの会社の営業マンは出来ますでしょうか?

こういった提案が出来ない営業マンはたくさんいます。
どちらかというと、現場寄りの人・技術者の方が、カスタマイズ提案が得意です。
出来ない営業マンには是非、技術者を同行してのお客様訪問をお勧めします。
自分にないスキルと経験を彼らは持っているのです。
お客様の要望を満たす方法を技術者は知っています。

ちなみに私たちのツアーでは、頂上は天候不順であったため、残念ながらご来光を拝めませんでした。

マーケティング内製化プロデューサー
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社長が分かっていない自社商品の現状

中途採用した営業マン、入社しばらくして持ち上がってくるのが、”自社の商品サービスが分かっていない”という課題です。
営業マンの同業他社からの採用よりも、他業界からの転職組が多いのではないでしょうか?
営業に行っても、カタログの内容をしゃべるだけで、自社の商品サービスを本当は理解していない、そんな営業マンは必ず存在します。
業界の商習慣が違うし商品サービスも違います。
理解するには時間がかかる事でしょう。

ところが、社長さんも分かっていないケースを度々目にしてきました。
社長さんの理解していないのは、”現在の商品サービスの状態”。
お客さんを前にして、「出来ます」「やります」と約束するも、実は納期が間に合わず、後になって謝りに行かなければならない。
こんなことをしてしまっている社長さんです。

社長さんの創業当時は、無理をしてでも受注して、会社を大きくしてきたはずです。
その感覚で安易に「出来ます」と言ってしまっているのです。

会社が大きくなれば従業員が増えます。
仕事の大部分は従業員が分担して行っています。
今は仕事を社員に任せているため、創業当時の感覚とは違うのです。

・今の自社の生産能力→今注文を受けて納期が間に合うのか?
・今の商品サービスの精度→顧客の要求する仕様に達しているのか?
・今の技術スタッフの開発能力→やれるのか?

お客さんの前で恥をかかないよう、”現在の商品サービスの状態”を今一度確認してみては如何でしょうか?
社長に同行いる社員は隣でハラハラして聞いているはずです。

分かっていない社長

マーケティング内製化プロデューサー
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営業部以外は顧客への意識が低い

私が経験したどこの会社でも感じた事。

”営業部以外の部署は顧客への意識が低い”

営業は顧客獲得・売り上げ達成に必死です。
良ければ報奨金、悪ければ怒られて減給、最悪はクビ。

逆に製造サービス部門や間接部門には報奨金も出なければ、怒られることもありません。
会社の業績に対する責任が低いので、顧客への意識も低くなりがちです。

ところが製造サービス部門や間接部門でも顧客に対して意識が高い会社があります。
工場見学や作業所への見学を頻繁に行っている会社です。
顧客を呼んで、社内の現場を見てもらい、顧客の不安点の払拭を目的に行っています。
当然、見学の後は役員が囲んでの接待で、更に信頼を獲得することになります。

工場見学

工場や作業所によその人が来る、というのは作業員達にとって大変緊張する出来事です。
ふだんは仲間同士でワイワイやっている所へ、よその人、それもクライアントが来るのです。
自分達や会社の存続を危うくする権限を持った存在が来るのです。

この日はみんな、普段より丁寧な態度で、丁寧な仕事をします。

顧客の顔が見えるということは、工場や作業所で仕事している人にとっても、”誰が客だか分からない”状態ではなくなります。
そして、その後はその顧客を意識して仕事をするようになっていきます。

また、顧客からの見学の感想を頂戴し、社員へフィードバックすることで、社員へのモチベーションアップが期待できます。
更に、顧客に了解をいただいて”お客様の声”としてホームページへ掲載することで、未来の顧客への安心材料にもなります。

工場見学・作業所の見学は、顧客への不安払拭と、製造サービス部門や間接部門の品質の向上になりますので、お試しいただければと思います。
社員への良い刺激になります。

マーケティング内製化プロデューサー
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中小サービス業の生産性向上のためのマーケティング

経済産業省から『中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン』が公表されています。
今年の中小企業診断士第1次試験にも出題されてました。

中小企業のサービス業における労働生産性が低いことの指摘を受けて、サービス業の売上アップについての施策が書かれています。

気になって中身を見ると、

中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン

ほとんどがマーケティングとマーケティング担当者の関わるテーマでした。

経営が営業努力だけでは何ともならなくなったのでしたら、本ガイドラインに書かれているテーマをマーケティング活動してみると良いでしょう。
テーマを組み合わせることが、より効果があります。
ガイドラインには成功事例も紹介されているので参考になります。

中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン(経済産業省のホームページ)http://www.meti.go.jp/press/2014/02/20150204001/20150204001.html

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