企業のマーケティングとマラソンの身の丈戦略

冷やかし客とターゲットの割合

先週・昨日と連チャンでマラソン大会に参加してきました。
コースは地元・北区赤羽スタートで、私のジョギングコースでもありますので、こなれた感じで完走しました。
年間10大会ほど出場していますが、私は決して足が速くはありません。
むしろ遅い方で、10,000人中7~8,000番目です。
そんな私ですが、毎回身の丈に合った目標を立てて参加しています。
速い人とは基礎体力が違うので、速い人と同じような練習をしませんし、同じ目標を目指しません。

企業のマーケティングも、似たようなことが言えます。

「ホームページのアクセス数を増やしたい」と言っても、中小企業と大手企業とではそもそものターゲットの層も数も違うので、同じような目標を立てても仕方がないのです。

ビッグサイト等の大規模展示会でよく見かけるのは、「今日の名刺獲得数〇〇〇枚」とブース朝礼で営業部長がハッパかける光景です。
出展の目標が名刺集めだと言わんばかりです。
果たして大勢の来場者のなかに自社のターゲットとする割合がどのくらいなのか、ブースに来た人がターゲットになりえるのか、そういった見極めが必要です。
さもなければ多くの冷やかし客を相手にしなければなりません。
売り子たちは疲弊してしまいます。

私のサラリーマン時代には様々な分野・業界の展示会を経験しました。
どの展示会でも、来場者に対する自社のターゲットの割合が小さいのを理解していました。
なので、極力冷やかし客は相手にせず、興味を示した人だけ相手にするようにしていました。
他の売り子たちは冷やかし客と楽しそうに談笑していましたが。
営業であった私としては、冷やかし客よりも自身の売り上げにつながるかもしれない客の方が重要です。

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おとり広告はクライアント側も気をつけるべし

ティファニーのネット広告

昨日の新聞の見出しに、
『おとり広告 撲滅へ一丸』
とマーケティングに関わる話題が載っていました。
不動産業界のインターネット広告において、架空物件や契約済み物件の広告を掲載して客を釣る、所謂『おとり広告』手法が横行しています。
これら問題広告に対し、不動産ポータルサイト側が調査監視や罰職処置の取り組みを行っている、との事です。

テレビコマーシャルの場合は監視が厳しく、ちょっとした語彙の違いで指摘され、なおかつ莫大な広告費を中止にせざるを得ないため、メディア・広告代理店・クライアントそれぞれ気を配って広告の制作にあたっています。
ネット広告は広告費も安く、安直に掲載でき、さらに監視する仕組みが緩いため、違反スレスレ広告がまかり通っているのが現状です。

不動産業界では他業界に先んじて是正に取り組んでいる、という記事でした。

そういえば先月の大阪マラソンに参戦するにあたり、大阪はどこも満席でホテルの予約に難儀しました。
いくつものポータルサイトをチェックしていたためcookieされてストーカー広告(マーケティング用語では『行動ターゲッティング広告』と言います)に悩まされました。
中でも酷いのは、大阪の有名ホテルが大会前日空室ありの広告で、クリックしてみるとすべて満席でした。
というかそのサイトは既に私がチェック済なので空室がある訳がない。
ユーザーの履歴から広告ジェネレーターが勝手に制作する広告なのでしょう。
宿泊業界にもおとり広告が蔓延しているので、業界として動いてもらいたいものです。

おとり広告のような違反スレスレ広告は、掲載を業者まかせ(丸投げ)にしているからだと思います。
業者はクリック数さえ稼げれば良いのですから、何でもやります。
クライアント側も気をつけないと、自社の品位を傷付けることになりかねません。
アンチ・ブランディングになってしまいます。

さて、最近ティファニーのショップを見たせいか、私の仕事用PCではブラウザーを立ち上げるごとにパルテルグリーンのストーカー広告が満載です。
これはこれで、ちょっと幸せかも。

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マーケティングをビジネスにしている人は目的が

縫製の勉強

縫製の勉強をしています。
型紙をおこして立体成型する訳ですが、どうにも頭の中でうまく組み立てられません。
生地は平面・2次元です。
その2次元を如何に3次元にするのか?私の頭のCPUでは処理しきれないのです。
縫製の技術的な部分は理解しているのですが、いざ生み出すのが難しい。

これはシステム開発に似ています。
プログラミング技術を覚えても、アプリを生み出せる訳ではありません。
目的や構想がなければプログラムしようがないからです。

そしてマーケティングにも似ています。
いくらマーケティングのノウハウを覚えても、目的や企画がなければやりようがありません。
マーケティングは目的ではなく手段なのです。
ではマーケティングという手段を用いる目的とは何か?それは売り上げ向上です。
直接的な売り上げ向上であったり、間接的な、例えば営業を支援した結果の売り上げ向上であったり、会社によってマーケティングを活用する方針が違います。
それはマーケティングをどう営業に活かすか、という経営方針になります。

マーケティングが目的になってしまい、仕事の方向性を見失っては本末転倒です
まず営業活動ありき、から考えると良いでしょう。

マーケティングが目的であるのは、私のような”マーケティングをビジネスにしている”人たちだけなのです。

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展示会でのポン引きチラシ配り

展示会のポン引き

産業交流展に行ってきました。
機械・環境・福祉・情報をテーマとした中小企業の展示会です。
以前勤めていた会社も出展していて、懐かしい顔ぶれにほっこりです。

さて、展示会でいつも思うのですが、なぜ通路でポン引きよろしくチラシ配りするのでしょう?
ポン引きが邪魔で出展物を見ることが出来ないブースが多いのです。
営業部長的には、客を捕まえて話をしろ!ということなのでしょうが。

昨今マーケティングを研究してきて分かってきたのは、説明されることを喜ぶ『かまってちゃん』のみならず、『ほっといてくん』が存在するということです。
『ほっといてくん』は、自分が見たいものしか見ない、人から強要されるのが嫌い、説明を聞きたくなるまでそっとしておいて、というユーザーです。
こういう人にはポン引きがいるブースには近づきません。
足早に素通りしようとします。
技術者タイプに多いのではないでしょうか。
強引なポン引きで、目利きである技術者を取り逃がしてはビジネスチャンスロスです。

ではどうすればよいのか?
ブース内を安心して見てもらえるようなブース設計が必要です。
営業が通路に出張っているとブースが見えませんので、待機場所の考えなければなりません。

ターゲットが、『かまってちゃん』なのか、『ほっといてくん』によって、展示会の運営の仕方が変わってきます。

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差別化が難しい場合、別の視点でウリを出す

ネット予約チラシ_豊田農場

ポストに近所の居酒屋さんのチラシが入っていました。
チラシの内容は、料理の種類やドリンクの料金ではなく、ネットで予約ができることを打ち出した作りになっていました。
料理や飲み放題では差別化が難しくなってきている居酒屋業界なので、スマホで簡単予約をウリにしたのでしょうか。
面白い戦略だなあ、と思いました。

業界内での差別化が難しい場合、全く別の視点から自社を売り出すのもひとつの手です。
何屋さんかな?と思わせるアイキャッチ宣伝、経営者にはちょっと勇気が必要です。

さて、後になって気付いたのですが、実はこのチラシ、居酒屋さんのチラシではなく、ネット予約サービス会社の、居酒屋さんとのタイアップチラシでした。
どうりで料理やドリンクが載ってない訳で。
ちょっとした私の勘違いでした。

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