売り込まれていると感じたら薄っぺらいものに

あなたは神を信じますか?

人は、売り込まれているなと感じたら、その言葉は薄っぺらいものに感じてしまいます。
そうなるともう頭には何も入ってこないし記憶も残らない。

よくあるのが、営業マンが強引な売り込みトークでお客様を怒らせてその場で商談が失敗に終わるケース。
脅したり、スカしたり、泣きついたり。
当事務所にも、そんな売り込み型営業マンが何件もありました。
折角のアポイントのチャンスを営業マンの言葉によって逃してしまう、会社として放置してよいのでしょうか?

私が営業マン時代に提案する時は、見える資料を渡すようにしていました。
現在やっている私のセミナーでも資料を渡すようにしています。
例えその時は言葉が通じなくても、資料やデータを渡すことができれば、相手の頭の冷えた頃、落ち着いた頃に再度検討してもらえるからです。
後で熟考してもらうために、手元に残るものを渡します。

「営業マンに営業営業されるのが嫌」「後でゆっくり検討したい」
そんなお客様は、検討材料があれば営業マンはいらないのです。
提案書、導入実績、小冊子、Webサイト等々。
検討するための資料を用意してあげれば、興味あるお客様は資料を見てくれます。
営業マンが外で営業する以外にも、営業活動はあるのです。
マーケティングという形で。

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営業とコンサルタントは同じ職種

営業とコンサルタントは同じ職種

困っている、課題がある、解決したい。
でもどうしていいやら分からない。

相談者の課題を解決する手段を提示する仕事が営業職です。

ITシステム系を例に挙げると、相談者はITシステムで業務改善をしたい、新たな事業展開を図りたい、という課題を抱えています。
”ITシステムで”というのが前提です。
ところが相談者にはそもそもITシステムの知識がないため、何をどうしたら何が出来るのか分からない。
そこで営業は、”ITシステム”では何が可能で、何が出来ないのかを説き、そして相談者の要求に対して自分に何が提供できるかを提示してあげなければなりません。
相談者が理解し納得して初めて顧客となり契約となります。

ちなみに私がITシステム系の営業だった時は、よく活用事例を挙げて受注に結び付けました。
様々な例を図解で説明すると、顧客からの理解が得られやすくなりました。
たくさんの図解提案書を自分で作っていたので大変でした。

よくあるのが、明後日の方向のヒアリングをする営業やコンサルタント。
なんとか自社の商材に誘導しようと必死で、顧客の課題とズレていて会話が噛み合いません。
多くの場合、顧客はその営業に不満を感じ、去ってしまいます。
顧客は分からないから相談に来る訳ですが、逆に無知であると話に釣られて契約してしまう。
その多くは、後でクレームになります。

営業とコンサルタントは同じ種類の職種だと思います。
口が上手い人が成績がいい、という意味ではありません。
クレーム製造機、という意味でもありません。
顧客の課題を解決する手段を提示することを仕事にしている、ということです。

もし顧客が自分の中でまだ考えが整理し切れていないようであれば、いくつも提案や事例を提示することをお勧めします。
いくつもの提案や事例は、顧客の思考をまとめるたたき台になります。
提案や事例が複数あれば、顧客は選択しやすくなり、決断しやすくなります。

この『いくつもの提案や事例』を会社の中でまとめあげるのが、マーケティング担当者の役割になります。
作業を担当部門に集中させることで、営業が各々制作するよりも精度の高い提案書・活用事例集が出来ます。

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顧客はもっと提案して欲しかった

顧客はもっと提案して欲しかった

以前に行った顧客満足度調査アンケート。
スタッフの対応についてどうでした?に対して、「良かった」「悪かった」と様々な回答が出る中で私が気になったのが、
「提案が欲しかった」

恐らく、顧客から呼ばれて対応したスタッフ(営業または技術者)は、顧客から言われたことだけしか仕事をしなかった、と思われます。

顧客は自分の課題を解決したいと思いスタッフに相談した訳ですが、スタッフ側は言われた事イコール仕様と思ってしまったのです。
顧客側は、もっと良い提案が欲しかったに違いありません。
言われた事しか出来ないスタッフは、顧客からの満足度は低いです。
スタッフ側の提案によっては顧客側の課題の原因に気付き、根底の課題が変わるかもしれません。
提案と検討を経た先には、顧客の満足する解決策が見つかります。

このやり取りには、スタッフ側(営業または技術者)の知識と応用力・提案力がいります。
つまり、個人の持つ”引き出し”です。
スタッフの提案力の向上には、ケーススタディ、事例を覚えることが近道です。
社内にはたくさんの事例があるはずです。
各個人で抱えている情報を引き出して、会社として活用事例集を作り上げ、教育のためスタッフ(営業または技術者)にフィードバックしてあげる。
この流れを作るのもマーケティング担当者の役割のひとつです。

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活用事例集のつくり方<ITシステム編>その2

システムのフローチャート

事例の紹介には2種類あります。
実績事例と活用事例です。

実績事例の目的は、実名を挙げて顧客の信頼を得ること。
安心の実績ってやつです。
メジャーな名前の付いた案件名を挙げます。
例えば、『スカイツリーの○○』『ポケモンカードの○○』『みずほ銀行の○○』など大手の仕事を請け負っている会社です、をアピールします。
逆に名前を出すとイメージダウンになるケースもあります。
『消費者金融○○の○○』『宗教法人○○の○○』などです。

活用事例は、必ずしも実績がなくても構いません。
想定する場面、空想、見積もりしただけの失注案件も使えます。
活用事例は、課題を抱える顧客への解決策のヒントです。
そして商談がしやすくなる”たたき台”です。

さて活用事例集のつくり方の手順です。

①リスト化
案件をピックアップしてリストを作ります。
過去の実績の掘り起しは売り上げ表から。
他にも、失注案件・提案書・見積書なども使えます。
社内に資料があるはずです。
面白そうな事例、変わった事例があると目を引きます。

②ヒアリングと理解
制作者が理解もせずいきなり制作してしまうと、顧客に伝わらないとんでも提案書になってしまいます。
一度自分の頭で理解してからアウトプットすることです。
そのためにも情報集めが大事です。
案件に関わった営業・技術スタッフ(SE)にヒアリング。
場合によっては手土産持って顧客へ話を聞きに行きましょう。

どんな場面・どんなニーズ・どんな課題・どうやって解決したか。
顧客の反応やスタッフのコメントもあると良いです。

③制作
まず最初は部品の制作です。
部品としてテキスト・写真・イラスト・動画に落とし込んでいきます。
第三者(顧客)に伝えるために分かりやすくする解説する工夫が必要です。
イラスト(図解)にするというのは、一瞬で判断させる手法なのでお勧めです。

次に、案件ごとにA4またはA3サイズ1枚にまとめます。
1枚に、というのも一瞬で判断させるお勧め手法です。

最後に、媒体ごとに構築します。
Web・小冊子・カタログなどです。

完成したら、営業に周知しましょう。
情報の共有であると同時に教育でもあります。
また、今後は新規案件の度に担当営業から案件を発表してもらうのも良いです。

活用事例を作る目的は顧客への提案でありますが、同時に社員教育、特に営業の育成でもあります。
自社の所有する技術の凄さを勉強するよりも、自社の技術がどう役に立つか、を習得するケーススタディです。

業務用システムは、おおよそ<照合→表示>と<収集→保存>の2つの機能で出来ています。
後は顧客に合わせた応用・アレンジでいくらでも商品となり得ます。
営業も業務に携わった事がないと、この発想が出来ません。
業務とは、生産ライン・入出庫管理・品質管理から書類管理・経理に至るまでの間接部門の仕事のことです。

そのためにも活用事例を増やし、ケーススタディによって営業の引き出しを増やしてあげることで、優秀な営業マンを育てることができるのです。

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マーケティングを導入する際に私がしたこと

マーケティング担当者の4つの工程<事例制作編>

私が転職してマーケティング担当者になった時の話をします。

業界は建設業の土木、商材はIT技術サービス。
建設業でも建築・電気・設備ならある程度分かるのですが、土木は初めて。
この新しい業界で、どうやってマーケティングを導入するかが自分の課題でした。

参考に同業他社のカタログを入手したりWebサイトを見ていても、なんかモヤモヤする。
顧客のWebサイトも同様。
とりあえず仕事内容とスペックが表示されている感じ。
決め手に欠けるというか、ウリは何?というか。
建設業の展示会を私の古巣であるIT業界と比較してみると、過剰な宣伝が少ない。
ものすごく高い技術が存在していて、その技術を淡々と紹介している、そんな業界です。

私が土木業界を知らなかったのですが、土木業界は仕事が降ってくる(定期的に発注がある公共事業)ので、あまり積極的に宣伝する必要性がないように感じました。
良い技術があれば採用されるのです。

残念ながら同業他社の業界スタイルが参考にならなかったので、自分で作り上げるしかありません。
幸い私には、いくつかの業界でのホームページ制作経験と提案書小冊子制作経験と展示会運営経験とダイレクトメール発送代行会社での経験があり、元来営業出身であったため、新規開拓・新分野開拓でやってきた手法がありましたので、土木業界でもやってみることにしました。

メインは自社技術の活用事例作り。
事例を収集し、事例をイラスト入りで分かりやすく解説し、Web・展示会・DM・カタログ・広告等で発信していく。

土木では一般的ではなく、前例があまりないやり方でした。
この会社オリジナルのマーケティング手法です。
しかし効果は確実にありました。

元々は、私がシステム開発の営業をしていた時の手法です。
自分の実績あるいは顧客からの引き合い・相談を受けて提案した事例をリスト化して、パターン化し汎用化し図解にした事例集小冊子を作り、営業時に持って歩いていました。
同僚営業にも持たせました。

「ウチの業界は特殊で」
という方が多いのですが、他所の業界ではやってるやり方が使えることも多いのです。
手法を行うには、試して検証してまた試して。
自社オリジナルのマーケティング手法は、試行錯誤と時間がかかりますが、その効果は唯一です。
他業界の手法、実は他業界からの転職者が知ってるかもしれません。
他業界からの中途採用社員も営業会議・マーケティング会議に参加させて意見を出してもらう方法があります。

マーケティングのコンサルタントに相談するのも、もうひとつの方法です。

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