失注案件も事例紹介に

案件管理表

ソリューション営業はお客様の課題を解決する事でビジネスが成り立っています。
そのほとんどが半カスタマイズやフルカスタム・受託生産と、なんらかの形を変えて提供するものです。
場合によってはテンプレート(課題別フォーマット)に当てはめることで課題を解決できることもあります。

ソリューションものは固定商品ではないので、PR文句・キャッチコピーに頭を悩ませます。
「何でもできます!」はキャッチでもなんでもありません。馬鹿にされます。
マーケティング担当者としては、どれだけの種類の顧客の課題に対応できるかを見せることが、自分たちの課題であると言えます。
課題を解決する手段を見せるのには、事例紹介が適しています。

さてここで紹介する事例、すべてが自社の実績で挙げられれば良いのですが、実績の種類がそれほど多くないと挙げにくいものです。
そこで、実績だけでなく、想定事例(空想)と、失注案件も含めると良いです。
失注案件・成約しなかった案件は営業部で反省会をやって終わりではなく、情報として記録しておきましょう。
・何故その案件が発生したのか?
・顧客の課題は何だったのか?
・それを解決する手段は?
これも想定しうる事例です。

こうして収集した事例はテンプレートとして、顧客への提案にも使えますし、営業社員・間接部門への教育にも使えます。

情報は各営業が持っています。
失注なので隠してしまう営業もいますが、引っ張り出してきましょう。
マーケティング担当者は常に営業の動向にアンテナを張っておくことです。
営業の案件管理表や見積書管理表なども使えますので、時々チェックしておきましょう。
おそらく社長あたりは失注案件も把握していると思いますので、うまく連携すると良いです。

失注であっても企業情報をべらべらしゃべってしまうと会社の信用問題にもなります。
事例紹介の際には、顧客情報・相談内容を隠して元ネタが分からないようにアレンジに気を配る必要があります。

【マーケティング担当者ってナニするの?】セミナー
マーケティング・セミナー開催

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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マーケティング担当者は社内記者

マーケティング担当者は社内記者

営業マン時代にいくつかの営業手法・営業ツールを生み出してきました。
同僚営業や上長にもそのノウハウや私の顧客から見聞きした情報を伝え共有しようとしました。
新人さんは理解して協調してくれましたが、旧来の営業マンとは上手くいきませんでした。
営業は個の生き物で、同等またはそれ以下と相容れない、敵対心・競争心・ライバル心のような感情があるように思えました。

営業マン時代に出来なかった社内の情報共有化ですが、転職してマーケティング担当者にクラスチェンジすると、その仕組み作りをやれる立場になりました。
これは自分にとって、やりたかった事を試せるチャンスであり、経験を積めるチャンスでした。

さて、”社内の情報共有化”と簡単に言っていますが、簡単ではありません。

「情報を全社員宛にメールで発信し合いましょう」
「情報をグループウェアに挙げてください」
「情報を掲示板に…」
「なんでもいいから情報を出して…」

そんな号令をかけても、動くのは一部の人だけ。
取り組みの多くは時間の経過とともに消滅してしまいました。
社内には様々な派閥・利権争い、唯我独尊、そして無気力者が存在するからです。

営業は、自分の売り上げ・自分の顧客が優先、他の営業が情報秘匿するので自分が公開しては損、という感情があります。
また、内勤スタッフや工場勤務の人は、営業と仲が悪いため、わざわざ営業のために情報提供などと思っていません。

情報共有の取り組みは、最初の一歩から躓いている状況です。
これは多くの会社で見られる光景です。

ではどうすればよいのか?
ここで私のやってきたやり方であり、私のコンサルティングでも指導している手法を記します。

マーケティング担当者は社内記者

マーケティング担当者が中心となって取り組んでいきます。
マーケティング担当者は、進行中の案件や過去の実績など気になった案件について営業からヒアリングします。
社内新聞社の記者になったつもりで。
ですので、常に営業の動向に気を配っていなければなりません。
他にも、工場でやっている品質向上・安全への取り組み、クレーム報告書の統計など、営業以外の部署からの聞き取りも良いです。
取りまとめてレポート形式にし、社員が見られるよう公開します。
これらのレポートは会社の生の実態なので、人材募集の会社案内にも使えます。

社内新聞社として情報を公開し続けると、社内からも理解が得られ情報収集に協力的になってきます。
情報が回り始めれば、情報共有化の取り組みは半分成功です。
徐々に各自が自発的に情報を発信するようになります。

実はこの取り組みは、マーケティング担当者自身のためでもあるのです。
マーケティングでは様々なものを制作します。
Webのコンテンツ、広告、提案書、展示会の見せ物などの情報発信に。
セールスコピーや概要説明等のテキスト、イメージ写真や図説イラスト、解説動画などの元ネタ。
そのネタをどうするのか、担当者は頭を悩ませているのではないでしょうか?
日頃から情報を集めていると、コンテンツのネタに困らなくなります。

マーケティング担当者の行う情報共有の取り組みは、
表向きは、社内の情報共有化、
真の目的は、コンテンツのネタ集め、
なのです。

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マーケティング担当者の仕事量

マーケティング担当者の仕事量

マーケティング担当者の仕事って、見えてる部分は派手ですが、それは氷山の一角で、実は目立たない仕事がたくさんあります。
目立たないほど仕事量も増えるのです。
マーケティング担当者の仕事を、ビジネスパーソンの大好きな逆ピラミッドモデルで表現してみました。

マーケティング担当者の仕事には、大きく分けて4つあります。
これを私は『マーケティング担当者の4つの工程』と呼んでいます。

①戦略(企画・検討)
②情報収集(特徴・仕様・活用事例・お客様の声・会社の取り組み)
③コンテンツ制作(HTML・パンフレット・コピーライティング・図説作画)
④情報発信(営業・HP・DM・展示会・広告)

マーケティング担当者の4つの工程

4つの工程は、
①戦略→②情報収集→③コンテンツ制作→④情報発信
の順に仕事を進めていきます。

さてこの中で一番仕事量の多いのは、②情報収集です。
収集した情報の中にはボツ、使えない情報も存在します。
また、今使わなくても後々使うかもしれない情報も存在します。
そしてこの情報の考察から生まれる企画もあります。
この集まった情報を精査して、コンテンツ制作へかかります。

手元に情報が揃っていないと、顧客に伝える情報が貧弱になってしまいます。
それは情報収集の次の工程、③コンテンツ制作がハリボテになってしまい、④情報発信において顧客に伝わらない、という結果にもなりかねません。

マーケティング担当者の仕事で一番大きく時間を割くのは、情報収集です。
その仕事量のわりには、他部署から見たら何やってるのか理解されません。
会議など社内で報告する機会があれば、是非自分たちの行動の過程を発表してみてください。
社内の理解は、情報収集活動の協力へとつながります。

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マーケティング担当者は写真の管理人

冷蔵庫から人が

みなさんの会社では、誰が写真の管理をしてるのでしょうか?
ホームページやカタログ、提案書やクレーム報告書に添付する不具合の証拠など、業務で扱う様々な写真・画像データがあります。

ホームページ・カタログに使うものは販促担当が。
提案書は営業各自で。
クレーム関係や設置完了証拠などは品質管理部門と工場長が。
社員の顔写真や集合写真・社屋などは総務が。

関係する部門がそれぞれ独自に管理しているのが多いと思いますが、マーケティング担当者からすれば、すべての写真を手元に置いて欲しいところです。
なにせ、頻繁に加工して発信するのは自分たちなので。
そのため、マーケティング部門が一括して写真・画像データの管理を行うのが望ましいです。

マーケティング担当者としての業務は以下の通り。
分類・タグ付け:
・マーケティング部門に聞けば分かるように、欲しい画像データがどこにあるのか、整理。
社外公開禁止画像の設定:
・ヤバい画像が社員に使われないように、顧客に関わる情報・門外不出のノウハウ・会社としてのモラルを分類。
更新記録
・常に最新データに。
情報の共有化
・社員に存在を知ってもらう、知識として蓄えてもらう、応用活用してもらう。
用途に合わせて加工
・Photoshopなど得意な人にやってもらった方が効率的。

マーケティング担当者による情報の共有と制作加工の受託によって、業務に役に立つ事を知ってもらえれば、写真集めも社員みんなが進んでやってくれるようになります。
管理人になるとは、倉庫での出し入れ業務ではなく、業務を回す仕組みになる、という事です。

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マーケティング担当者になったら勉強すべき事

マーケティング担当者になったら勉強すべき事

マーケティング担当者になったら、こんな事を勉強すると良いでしょう、というものを挙げてみます。

①営業理論・営業センス・営業感覚
アプローチの仕方が異なりますが、営業部門もマーケティング部門も、最終的には『売上げの向上』を目標にします。
「お客様に選んでいただくには」
「再びお客様に買っていただくには」
顧客のニーズと向き合い、『売る』という感覚が必要です。

②マーケティング理論(経営・心理・市場)
『売る』を科学的に・論理的に考えるのがマーケティングの理論です。
マーケティング理論には様々な方面があります。
経営学的なもの、心理学的なもの、市場分析的なもの、です。
取り扱う商品サービスや業界、ターゲットによって合う合わないがありますので、自社にマッチしたものを見つけるのも勉強です。

③制作技術(Web・イラスト・写真・EXCEL)
プログラミングやIllustrator/Photoshopのテクニックなど、主にIT技術を指します。
統計を取ったりリスト作成など、EXCELも結構使います。
文章から特定キーワードを抽出しフラグを立てるマクロを組んで、統計に活用しました。
私もいくつもEXCEL-VBAの本で勉強したものです。

④業界知識・自社の商品・技術について
私はいくつもの異なる業界を転々としました。
いつもゼロからの業界知識の勉強です。
そしてゼロからの商品サービスの勉強です。
業界と自社商品を理解していないと、マーケティングは出来ません。
知識もないのに顧客に説明する文章なんて書けませんので。
毎回、自社の過去の実績や応用事例を調べて、自分なりの解釈を作りました。
過去の・既存のカタログが正しいとは限りません。
カタログの検証をやると、理解が速くなります。

マーケッター、マーケティング担当者をデザイナーとかクリエイターを思っている人が多いのですが、
マーケティング担当者の仕事は、営業とは違う形で営業活動をしているのです。
それを私はこう呼んでいます。

【 デスクトップセールスマン 】

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