焼き畑型営業の行きつく先は

焼き畑型営業

前に、狩猟型営業と農耕型営業の話を書きましたが、第3の営業スタイル・焼き畑型営業をやる会社にいたことがあります。
営業は常に新規開拓しかしません。
既存顧客や休眠顧客は基本放置。
サポート費用を頂戴しているお客さんだけ、問い合わせに対応するのですが、サポートメニューに参加していないお客さんには対応しないのです。
それが会社の営業方針。

転職の多い私が営業として採用されてまずやってきたのは、既存顧客や休眠顧客を訪ねてヒアリングすることでした。
自分の会社の商品サービスの良いところ悪いところを聞いて回り、キーワードを拾うためです。
新しい会社での新規開拓では、その会社の商材にあったキャッチコピーを作らないと、飛び込みにしてもテレアポにしてもうまくいかないからです。
新参者にはキャッチコピーが分かりませんので、既に使ってくれたお客さんに”ご機嫌伺い”に訪ねて巡るのです。

さて、焼き畑型営業の会社でお客さん巡りをしていて気づいたのは、非常に評判が悪いことです。
社長の評判や商品の使い勝手、サポートスタッフの対応など、営業マンとして恥ずかしくなるくらいの悪評を、あちらこちらで聞かされました。
お客さんとの不和、そしてリピートされない商材。
これでは常に新規開拓しなければ会社の経営はやっていけません。

こういった会社では、営業の売り上げはある程度のところで頭打ちになります。
そして営業マンは自主的に去っていくか、クビになります。
そしてまた、新に営業マンを採用する訳ですが、新規開拓をする市場が既に前の営業マンによって荒らされているので、市場開拓が非常に難しいものになっています。
この営業マンもまた去っていくことになるのでしょう。
営業の離職率の高い会社は、こんなことをやっているのです。

こうした負のスパイラルが自分たちを苦しめていることに経営陣は気付いていません。
焼き畑型営業の行きつく先は、会社は無くなってしまうことになるのですから。

”営業力強化”以前に経営者は気付かなければなりません。
自社の評判と会社の状況を。
気が付けば、改善の手はいくらでもあるのですから。

マーケティング・セミナー開催

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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新しい血を入れたい

新しい血を入れたい

組織は長らく同じメンバーでいると停滞してきます。
営業部の活動はマンネリ化、悪い意味でパターン化してしまいます。
営業活動は鈍くなり、新規獲得が低下してきます。
そこで経営者は考えます。
「新しい血を入れたい」
組織の若返り、組織に刺激を与え活性化したい、異分野への挑戦・・・

そのためには、外部の営業コンサルタントと契約する方法や異業界からの営業マンを採用する方法があります。

果たして経営者の目論見通りなるものか?

何年も前、私はある経営者からそう言われて、停滞気味の営業部門に営業として転職しました。
様々な異業界での営業経験と、今いる営業にはいないITとソリューションに強い人間として。

経営者の意向を胸に秘め、私独自の手法で営業内部に刺激を与え続けていたのですが、ある時経営者に呼び出されました。
「何故、他の営業のような営業をしないのか?」
今いる営業スタイルの上位バージョンが欲しかったようです。
今のスタイルそのままで業績アップを求めていたのでした。
私はスーパー営業マンではありませんので、その会社を去りました。

”新しい血を入れる”ということは、良い遺伝子だけ取得できるわけではありません。
劣性遺伝子も含まれてしまいます。
その影響も鑑みる必要があります。
新しい血を入れることで、改革への期待と同時にリスクも覚悟しなければならないでしょう。

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顧客側も営業は必要ないと感じている

顧客側も営業は必要ないと感じている

顧客の立場から見て、
「おたくの営業、いらないんじゃない?」
と思えることがあります。
業界やサービス内容にもよりますが。

最初のコンタクトは、確かに営業マンが売り込みに来ました。
しかし発注してからは、”中の人”がすべて対応してくれます。
納期の確認や仕様の相談。

求人広告を発注する時は、営業マンよりもライターや編集者。
広告代理店に広告を発注する時は、営業マンよりもコピーライターやデザイナー。
システム開発の発注の場合は、営業マンなんかよりもPMやSEと話をしなければなりません。

顧客の立場からすると、営業マンよりも実務担当である技術スタッフとの打ち合わせの方が重要です。
別に担当営業を通す必要がありません。
逆に技術の分かっていない営業マンを通すと、おかしな伝言ゲームになってしまい、こちらの要望とは違うものができてしまったり、余計な請求をされたりしてしまいます。

では営業マンはどうすれば良いのか?
営業マンも技術を身に付けなければなりません。
顧客から信頼を得られるくらいの業界知識も身に付けなければなりません。

私は何社かのシステム開発の会社で営業をしていましたが、残念なことに営業マンの誰一人、SQLを知っている人がいませんでした。
システム開発の会社にいてデータベースぐらいは勉強してほしいと思ったものです。

以前にこんな記事を書きました。
「社内では営業は必要ないと感じている人が多い」
http://wp.me/p7Btdf-t

営業マンは営業活動だけやってれば良い、売り上げさえ増やせばよい、という考え方であれば、社内だけでなく顧客からも”いらない”と言われかねません。
営業マンも知識武装が必要です。

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営業の負担は会社によって違う

会社によって営業のスタイルは異なります。
その会社の社風・社長の方針によって、営業がやらなければらない仕事の種類も違ってきます。

大手企業の営業と中小企業の営業。
営業を支援する部隊がある会社と無い会社。
営業支援が潤沢である会社と、どちらかというと営業マンの個人のマンパワーに依存している会社とでは、営業マン一人当たりの仕事の種類が全く違ってきます。

営業支援が潤沢な会社と

テレフォンアポインターがアポイントを取ってくれる。
積算室が見積書を作成してくれる。
営業推進部が提案書を書いてくれる。
新人の営業が入社しても教育システムが万全・・・

営業マンは顧客に集中することができます。

逆にそうでない会社は、自分一人でなにもかもやらなければなりません。

納品書の発行?
商品の配達?
クレーム処理?

付帯業務に埋もれてコアな営業活動ができない・・・

私はそんな会社をいくつも見てきました。
なにもかも営業の個人の力量まかせの会社が実に多いか。
しかし転職してきた営業マンには、そんなマルチスキルはありません!

売り上げを増やすために営業の増員よりも、営業を支援する部門の強化が必要です。
そうでないと、営業マンみんな疲弊してしまいます。
営業の負担が大きく、心が折れてしまいます。
そして会社を去っていきます・・・

そんな営業が、また別の会社で同じような目に合って・・・
Replay

会社には営業が営業活動に集中できる環境作りが大切です。

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採用された営業マンの困惑

これからの業務拡大を見越して営業マンの増員ため募集をかけたものの、採用した営業が使えないと嘆くことはありませんでしょうか?
営業マンが使えない原因、実は社内にあるのかもしれません。
新人営業マンが営業活動できる環境になっていますでしょうか?

・何を売っているのかよく分からない
・これまでどのように売ってきたのかよく分からない
・過去の事例・実績の記録がない
・なぜか営業会議をやらない

採用された直後の営業マンからすると、情報が少なすぎて動くに動けず困ってしまったケースがこれです。
どこに・なにを・どう売りたいのかがよく分からない。
会社の方針が不明確ですと、営業マンがいくら営業のプロだからといっても、営業マン自身が途方に暮れてしまいます。
営業個人の裁量任せはよくありません。
経営者の絶対的な指針が必要です。

また、上記に挙げた情報がきちんと資料として残っていれば、営業マンは自分で調査して自分で行動計画を立てていくものです。
そのためにも、日ごろから事例や実績の記録しておく習慣付けが必要です。
資料はなにも営業のためだけでなく、現場スタッフにも活用できます。
こういった営業活動の下地をマーケティング担当者に担ってもらうのがよいでしょう。

営業が力業で売るだけが営業活動ではありません。
マーケティングと一緒になって営業活動を行うことで、”偶然売れた”のではない、売り上げが築けるものです。

採用された営業マンの困惑

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