マーケティング担当者は提案書生産工場

マーケティング担当者は提案書生産工場

以前、得意先である大手企業の営業に同行営業(コール)していた時の話です。
その営業マンが携帯で会社に電話をしてました。
「見積書・・・提案書・・・作っといて。」

営業支援が潤沢な会社の営業マン、なんと楽ちんなんでしょうか!
私は中小企業しか経験がないので、営業支援部門なんてありませんでした。
見積書も提案書もクレーム対応も配達も、全部営業(私)の仕事。
付帯業務(内勤)が多くて毎日営業時間(外出)をやりくりする、そんな会社ばかりでした。

しかも営業同士の情報共有なんてありません。
隣の営業マンがどんな見積を書いているのか、どんな提案を持っていってるのか、お互いに秘密です。
参考にするものがないので、常に自分で考え自分で工夫して営業スキルを磨くしかありませんでした。

さて、私がマーケティング担当者になって営業支援側に回った時、その状況は変わりました。
マーケティング担当者(私)が提案書を作成することで、営業の負担が減り、なおかつ情報共有の仕組み化ができました。

提案書作成のために各営業から情報を吸い上げ、事例を制作しネタをストックし、適宜営業に情報を提供する。
いつしかマーケティング担当者は提案書生産工場になっていったのです。

営業が持ってきた案件情報や過去の事例実績の収集することで、マーケティング担当者側には実例と想定の事例がストックされていきます。
ストックが多ければ、次の提案書作成も楽になります。

優秀な営業マンは、引き出しが豊富な人が多いです。
だから顧客への提案が豊富であり、顧客からの信頼も高くなるのです。
顧客へ質の高い提案するには、多くの経験、多くの知識、その応用力と発想力が必要です。

1人の営業マンの引き出しよりも、多くの営業マンから情報を吸い上げた方が、提案ネタは豊富になります。

事例倉庫兼想定提案書生産工場として、マーケティング担当者を稼働してもらうという営業支援のやり方もあります。

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マーケティング担当者の使命は仕事の創出

マーケティング担当者の使命は仕事の創出

マーケティング担当者の使命は、仕事の創出、だと思っています。
仕事を生み出すこと、という二重の意味があります。

ひとつは、
・顧客開拓、新分野開拓、新商品開発
集客など営業支援活動と、マーケティングリサーチなど次の事業戦略のための活動です。
新たな仕事の創出を担います。

ふたつめとして、
・営業・製造・SE・総務・業務等への協力要請による仕事増
マーケティング活動は、マーケティング担当者ひとりでやれるものではありません。
営業並びに間接部門に対し情報収集のための様々なお願いする(巻き込む)ことになります。
マーケティング担当者には社内調整能力が必要です。
営業・製造・SE・総務・業務など様々な部署には余計な仕事を増やす事になってしまいますが、彼らの協力・支援なくしてはマーケティング活動は成り立ちません。

私が営業マンだった頃は、「自分(営業)が仕事を作っているんだ」という感覚でした。
マーケティング担当者を任されてからは、マーケティング担当者も仕事を生み出しているんだ、と感じるようになりました。

さて、マーケティング担当者の活動によってみんなの仕事が増えてしまう訳ですが、これを「新しい仕事が増えるから、売上が増えるから」良しと考えるか、「余計な作業を増やされて」悪しと考えるか、社員の仕事への姿勢によるものだと思います。

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マーケティング担当者、外に出る

マーケティング担当者、外に出る

私は前職でマーケティング担当者になってから初めてマーケティングの勉強を始めました。

これまで在籍していたIT業界でのWeb知識、発送代行業でのDMの知識と営業の経験は、マーケティングに即戦力となりうるものでした。
しかし仕組み化していくために、マーケティング理論を勉強していきました。

そのうちに感じたのは、マーケティングといいながら何故自分(マーケティング担当者)はカスタマー(顧客)との接点を持たないのだろうか、と。
マーケティングの基本となるものは、”顧客が・顧客の・顧客に”である。
ところがマーケティング担当者は内勤色が強いものでした。
クリエイター、といえば格好いい響きですが、どうしても営業の下請けになりがちでした。
営業の下請けであっても、営業の要求を十分に満たせれば仕事としては良いのですが、そのための情報が全く足りませんでした。

あまりコミュニケーションの取れていない営業社員のもたらす情報では足りません。
自分で情報収集したいと感じました。
私は元・営業マンです。
顧客と接触して自分で情報を聞き出し、顧客のニーズを満たすために自分で提案し試作し販売してきました。
そこで、内勤であるマーケティング担当者が顧客との接点を如何にして持つか?
そして顧客の持っている情報を如何にして収集するか?を自分の課題として考え行動してきました。

・お客様の声を取材に行く
・営業の飛び込みに同行する
・クレーム発生時に担当に同行する
・現場作業に同行する
・開発の要件定義の打ち合わせ時に同行する
・カタログを届けに行く・・・

営業みたいなですが、直接顧客に接触することで、生の情報、営業が無視した実は有益な情報、キーワードに使える情報、提案書作成に使える活用ヒントなど、その後のマーケティング活動に活かせる情報を収集することができました。

マーケティング担当者を内勤の作業員を思われがちですが、顧客と接することで、営業の下請けではなく、自主的な活動が出来るようになります。
実はこれは、プログラマーにも言えることです。
顧客の生の声は、営業というフィルターを通した要件定義よりも顧客ニーズに近いものです。

マーケティング担当者も外へ出てみましょう!

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制作ツールの導入でやる気感アップ

制作ツールの導入でやる気感アップ

会社で初めてマーケティングの部門を開設、初めてのマーケティング担当者就任となった方々から良く耳にするのは、

「制作ツールは高いので買ってもらえない」

うちの会社ケチだから恐らく買ってもらえない、という憶測から稟議に上げない担当者もいます。
憶測であるならば、一度稟議書を上げてみましょう。
社長の考えは違うかもしれません。

さて、世の中フリーソフト・フリーのサービスがあふれています。
マーケティング担当者の制作ツールのも、「無料版が使えるからそれでいいじゃん」とする経営者が多いです。
確かにフリーで優秀なソフトやサービスがありますが、
「出来上がったモノはどうせ無料ツールなのだから、完成度もこの程度でいいじゃん」
という劣等感情も生まれてきます。
逆に、会社が高額な制作ツールを購入したならば、義務感・使命感と、いいものを使っているという高揚感が担当者のやる気を出してくれます。

私はこれからマラソンに挑戦したい人にこんなことを言っています。
「ウェアとシューズはいいもの・高いものを買いなさい」
高いものを買うと、「せっかく高いお金だしたのだからやらなければいけない」という使命感と、「いいものを身に着けている私ってかっこいい」というナルシス感が湧いてきます。
結果としてジョギングが三日坊主で終わらずにやり続けられる、やる気感を出してくれていると思うのです。

やる気は、自走する、自ら動く、考動する、につながります。
自走する社員の存在は、仕事を現状よりも更に高ようとする優秀な人材です。
そして、社員の仕事がしやすい環境を作るのは経営者の仕事です。
是非、優良な制作ツールを導入してあげて、社員のやる気感をアップさせてください。

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社長攻略は外堀から

社長攻略は外堀から

BtoB商材を扱っている営業主体の会社では、営業マンに「社長と会え」を教えられます。
営業部長から、支店長から、そんな叱咤が朝礼で飛び交います。

高額商品の購入権限はその会社のトップが握っているので、担当者レベルに面談してもなかなか前に進みません。
社長を口説き落とすのが近道です。
テレアポや飛び込みをかけて、社長に直接接触する活動をするのが、営業担当のお仕事です。

ではマーケティング担当はというと、
・社長が情報を収集するような媒体に広告を出す
・社長が来るような展示会に出展する
・社長にDMを送る
・社長が見るようなSNSを仕掛ける
等といった間接的接触をする仕掛けを行います。

しかし、そもそもターゲットとする社長自身が、その商品サービスに対して何の興味も持っていなければ、いくら広告にお金をかけてもターゲットにはひびきません。
たぶん無意識に目に入れないようにするでしょう。
馬耳東風の状態です。

ターゲットにひびくキャッチコピーを考え、目立つディスプレイを制作するのもマーケティングのひとつの手です。

別の仕掛けとしては、”外堀から攻略する”という考えは如何でしょうか?

その商品サービス、社員であれば誰が必要とする?有益になる?と考えてみてください。
その社員、その担当者に向けてメッセージを送るマーケティングの手法です。
社員・担当者が必要性を感じれば、社内で動いてくれます。
担当者から稟議書を上げてもらうまでには時間がかかってしまいますが。

興味のない社長に対し営業マンがいくらプレゼンしても暖簾に腕押し。
ならば、必要としている社員・担当者から社長を説得してもらう方が、経営者がお金を出す判断になります。

多くの営業主体の会社では経営者攻略を重視していますが、担当者攻略もひとつの手段として考えておくべきだと思います。

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