営業は顧客に情報提供したい、その2

何しに来たの?

「ネタがなくて訪問しづらい」
営業のホンネです。
用もなく(顧客にとって)訪問すれば、「何しに来たの?」と不審がられます。
私も営業マン時代、アポのない日は仲良くなったお得意さんのところで油を売ってました。
その会社の近所で火事があって私とお得意さんで通報したため、消防署から詰問を受けたという初体験もその時です。

営業が自分ひとりでネタ作りするのは大変です。
そもそも引き出しの少ない人は、どうしていいやら困ってしまいます。
まして中途採用で異業種から来た人は何も持っていないので、スタートエンジンがかかるまで相当な時間を要します。

だからこそ会社として、顧客に提供するネタ作りを組織的に行う必要があるのです。
会社で情報を用意しておけば、営業マン育成の促進になります。

顧客にとって有益なネタがあると、営業は喜んで訪問します。
顧客だって、有益な情報があるのであれば、それほど嫌な顔をせず面談に応じてくれることでしょう。

営業が動きたくなる環境づくりは経営者の仕事です。
そして実務はマーケティング担当者の仕事です。

マーケティングコンサルティングのご案内
マーケティングコンサルティング

マーケティング内製化プロデューサー
<-----------------
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
----------------->

売り込まれていると感じたら薄っぺらいものに

あなたは神を信じますか?

人は、売り込まれているなと感じたら、その言葉は薄っぺらいものに感じてしまいます。
そうなるともう頭には何も入ってこないし記憶も残らない。

よくあるのが、営業マンが強引な売り込みトークでお客様を怒らせてその場で商談が失敗に終わるケース。
脅したり、スカしたり、泣きついたり。
当事務所にも、そんな売り込み型営業マンが何件もありました。
折角のアポイントのチャンスを営業マンの言葉によって逃してしまう、会社として放置してよいのでしょうか?

私が営業マン時代に提案する時は、見える資料を渡すようにしていました。
現在やっている私のセミナーでも資料を渡すようにしています。
例えその時は言葉が通じなくても、資料やデータを渡すことができれば、相手の頭の冷えた頃、落ち着いた頃に再度検討してもらえるからです。
後で熟考してもらうために、手元に残るものを渡します。

「営業マンに営業営業されるのが嫌」「後でゆっくり検討したい」
そんなお客様は、検討材料があれば営業マンはいらないのです。
提案書、導入実績、小冊子、Webサイト等々。
検討するための資料を用意してあげれば、興味あるお客様は資料を見てくれます。
営業マンが外で営業する以外にも、営業活動はあるのです。
マーケティングという形で。

【マーケティング担当者ってナニするの?】セミナー
マーケティング・セミナー開催

マーケティング内製化プロデューサー
<-----------------
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
----------------->

マーケティングとマーケティング担当者は別物

マーケティングとマーケティング担当者は別物

当事務所に来られるお客様はマーケティングに関して様々な悩みを抱えています。

・新しい支店の責任者になったから、営業を強化したい
・新しくマーケティング部門を作りたいのだが
・新しくマーケティング担当者になったけど
・マーケティング担当者になりたくて

事業の、あるいは仕事の転換期にマーケティングを活用したい、と希望と不安を抱えた方々です。

来られるお客様の目的が、BtoBとBtoCとでは内容が違っていました。
BtoCでは、マーケティングというノウハウが知りたい、きっと集客と売り上げが倍増する手法があるんだろう、という期待。
どちらかというと、お勉強・学習、ノウハウコレクター。
BtoBでは、営業支援や営業力強化といった営業課題を抱えた方や商品開発・商品企画をどう進めるか悩んでいる方が多いです。
私のマーケティングはBtoBがベースになっているため、BtoCのお客様にはちょっと馴染みのない感じで満足いただけなかったようでした。

マーケティングのコンサルタントをやっていて気付いたのです。
マーケティング学者のマーケティングと、マーケティング担当者のマーケティングとは、異なるもの!

そこで私はこう位置付けました。

マーケティング担当者にとってのマーケティングとは
「売り上げにつながる、営業を含めたすべての活動」
マーケティング ≒ 営業
広い意味で営業、総合的営業活動(もっといいネーミングがほしい)

営業・集客・顧客分析・広告・販促物制作・商品企画・・・すべてマーケティング担当者は関わっています。
そう考えた時、『マーケティング』と『マーケティング担当者』は別物に思えてきました。
『マーケティング(概念)』という大きなくくりの中で、営業マンがあり、マーケティング(活動)担当者があり、研究開発の人がいる。
『マーケティング(活動)担当者』は、経営戦略のひとつ『マーケティング(概念)』を実行するための潤滑剤のような役割が仕事なのです。

営業マンだった頃、開発部門への異動を打診されたことがあります。
しかし断りました。
営業だからこそ顧客のニーズが拾え商品開発の発想が可能だった。
もし開発部門になってしまったら、既存の営業マンが持ってくる情報だけでは到底良い商品は作れないだろう、と感じたからです。
商品開発も営業もマーケティングも連動しています。
みんなひっくるめてマーケティングと呼んでもいいのでは?と思ってみたりします。

マーケティング無料相談
マーケティング無料相談
マーケティング内製化プロデューサー
<-----------------
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
----------------->

活用事例集のつくり方<ITシステム編>その2

システムのフローチャート

事例の紹介には2種類あります。
実績事例と活用事例です。

実績事例の目的は、実名を挙げて顧客の信頼を得ること。
安心の実績ってやつです。
メジャーな名前の付いた案件名を挙げます。
例えば、『スカイツリーの○○』『ポケモンカードの○○』『みずほ銀行の○○』など大手の仕事を請け負っている会社です、をアピールします。
逆に名前を出すとイメージダウンになるケースもあります。
『消費者金融○○の○○』『宗教法人○○の○○』などです。

活用事例は、必ずしも実績がなくても構いません。
想定する場面、空想、見積もりしただけの失注案件も使えます。
活用事例は、課題を抱える顧客への解決策のヒントです。
そして商談がしやすくなる”たたき台”です。

さて活用事例集のつくり方の手順です。

①リスト化
案件をピックアップしてリストを作ります。
過去の実績の掘り起しは売り上げ表から。
他にも、失注案件・提案書・見積書なども使えます。
社内に資料があるはずです。
面白そうな事例、変わった事例があると目を引きます。

②ヒアリングと理解
制作者が理解もせずいきなり制作してしまうと、顧客に伝わらないとんでも提案書になってしまいます。
一度自分の頭で理解してからアウトプットすることです。
そのためにも情報集めが大事です。
案件に関わった営業・技術スタッフ(SE)にヒアリング。
場合によっては手土産持って顧客へ話を聞きに行きましょう。

どんな場面・どんなニーズ・どんな課題・どうやって解決したか。
顧客の反応やスタッフのコメントもあると良いです。

③制作
まず最初は部品の制作です。
部品としてテキスト・写真・イラスト・動画に落とし込んでいきます。
第三者(顧客)に伝えるために分かりやすくする解説する工夫が必要です。
イラスト(図解)にするというのは、一瞬で判断させる手法なのでお勧めです。

次に、案件ごとにA4またはA3サイズ1枚にまとめます。
1枚に、というのも一瞬で判断させるお勧め手法です。

最後に、媒体ごとに構築します。
Web・小冊子・カタログなどです。

完成したら、営業に周知しましょう。
情報の共有であると同時に教育でもあります。
また、今後は新規案件の度に担当営業から案件を発表してもらうのも良いです。

活用事例を作る目的は顧客への提案でありますが、同時に社員教育、特に営業の育成でもあります。
自社の所有する技術の凄さを勉強するよりも、自社の技術がどう役に立つか、を習得するケーススタディです。

業務用システムは、おおよそ<照合→表示>と<収集→保存>の2つの機能で出来ています。
後は顧客に合わせた応用・アレンジでいくらでも商品となり得ます。
営業も業務に携わった事がないと、この発想が出来ません。
業務とは、生産ライン・入出庫管理・品質管理から書類管理・経理に至るまでの間接部門の仕事のことです。

そのためにも活用事例を増やし、ケーススタディによって営業の引き出しを増やしてあげることで、優秀な営業マンを育てることができるのです。

【動かない営業を戦力化する仕組みづくり】セミナー
マーケティング・セミナー開催

マーケティング内製化プロデューサー
<-----------------
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
----------------->

活用事例集のつくり方<ITシステム編>その1

かたたたき

ITシステムを商材とした営業では、顧客の課題を解決する能力が求められます。
顧客の業務あるいは顧客の商品サービスを理解し、自社の所有するハードウェア・ソフトウェアとの組み合わせで、顧客が納得する解決策を提案する。
ソリューション営業には高度な知識と応用力が必要です。

顧客への訪問で同行したSE(技術者)に丸投げの営業がたくさんいます。
データベースすら理解していないので、顧客と話すことが出来ません。
打ち合わせに同席しているだけです。
情けないことです。

ITシステムには既製品(パッケージ品)と受託開発、つまりお客様仕様で制作する場合とがあります。

ITシステムはおおよそ、<照合→表示>と<収集→保存>の2つの機能で出来ています。
後は顧客に合わせた応用・アレンジです。
この点が理解できていれば、システム営業というものは大変面白い、やりがいのある仕事です。

さて、顧客からのシステムの問い合わせ・依頼、そして仕様決定までの流れをどのようなイメージを持っていますか?
専属の下請け業者でない限り、確定した仕様で注文が降ってくる訳ではありません。
そんな会社には、そもそも営業なんて必要ありません。

まず最初に顧客からの問い合わせ・相談があるのですが、その時点では顧客はシステムの完璧な完成イメージを持っていません。
相談しながら仕様を決めたいはず。
顧客は打ち合わせに来る営業に期待しています。
どんな提案をしてくれるのか、と。
え?今日は手ぶらでヒアリングだけ?後日SEから説明する?
これでは顧客はがっかりです。

そこで活用事例集の登場です。
様々な例を挙げて、顧客に完成イメージを膨らませましょう。
活用事例集は、”たたき台”です。
たたくものがあれば、それに対してあーしたい・こーしたいと話が進み、仕様イメージが固まってきます。
何もない状態から生み出すのは難儀です。

そして活用事例集があれば、営業がいなくても顧客側でイメージを膨らませることが出来ます。
正直、営業からの売り込みトークを聞きたくないので、参考資料を置いてってもらうだけで良いのです。

と、前置きが長くなってしまったので、実際の作り方については次回。

活用事例集のつくり方についてのご相談は、こちら
マーケティング無料相談
マーケティング無料相談

マーケティング内製化プロデューサー
<-----------------
豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
----------------->