営業の引き出しを増やそう

事例カルテ_営業の実績を記録

営業の引き出しを増やそう。

机の話ではありません。
営業の経験と知識から来る対応能力の話です。
人は勉強をし実践すると知識と技術が身に付きます。
営業も経験により引き出しが増えます。
究極的には、顧客のどんな課題でも対応できるようになります。

ですが新人の営業マンや中途採用の営業マン、テレアポばかりやってる営業マンはその会社での実戦経験が不足しているため、顧客への対応能力が劣っています。
提案できない営業とはこのような経験不足から来るものが多いのです。
実戦経験不足でも引き出しを増やす方法があります。
ケーススタディ(事例参照学習)です。

私はコンサルティングの手法として事例づくりを勧めています。
事例づくりとは、営業個人の持つ実績・事例をみんなから集約し、汎用化し、活用事例集として営業にフィードバックすることで、彼らの事例を共有して引き出しを増やす方法です。
ひとりの知識よりみんなの知識です。

事例づくりを企業内で仕組み化することで、営業ノウハウを集約・蓄積でき、なおかつマーケティング活動におけるコンテンツのネタにもなります。

企業でISO取得に取り組んだ方は分かると思いますが、仕組み化すると初めは面倒だけど継続してやるようになります。
営業マン育成とマーケティング戦略の両方を勧められます。
営業みんなの集合知で営業の引き出しを増やしましょう。
そうすれば、もう『提案できない営業』なんて言われることはないでしょう。

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売り上げが伸びる魔法の言葉なんてない

売り上げが伸びる魔法の言葉はない

マーケティングという言葉の捉え方は企業によって、立場によって様々です。
経営戦略的なものと捉える方もいればWeb系ノウハウととらえる方もいらっしゃる。
共通するのは『マーケティングすると売り上げが伸びる』と思っていることです。
まるで魔法の言葉のように。
そのため経営者はマーケティング(甘美な言葉)をすぐ導入しようとするものの、マーケティング(難しい言葉)がどういうものなのかよく分からないから担当者に丸投げする。
担当者は『マーケティング=Webマーケティング』と思っているのでアクセス数を増やすことだけに専念する。
残念ながら『アクセス数≠引き合い数』であり数字に比例もしないため、「マーケティングは必要ない」と営業部門からは不満の声が。
BtoB事業者におけるマーケティングごっこの実態です。
マーケティングは売り上げが伸びる魔法の言葉ではありません。
マーケティングを考える時点で『経営戦略』と『営業』と『顧客ニーズ』が関わっていないとこうなります。
マーケティングを実施するには経営者・営業・そして実務担当者の話し合いが必要です。

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おたくの営業は提案できますか?

AIの学習方法

「ウチの営業は提案できなくって」
とお嘆きの社長さん。
ビジネスにおける提案とは、顧客の要望や課題に対して解決策または未来像となる商品サービスを提示することです。
ただパンフレットの内容をマニュアル通りに説明するのは提案ではありません。
顧客へのヒアリング抜きの商品説明は押し売りとなります。

一部の天才を除き、営業の提案力は個人の経験がベースになります。
個人が経験した成功案件・失敗案件が、次の案件に照らし合わせて最適な解決策を導き出すのです。
経験から学ぶ事は、AIに学習させるのに似ています。
営業に経験を積ませるのが提案できる営業への道なのですが、学習するまでの時間がかかり失注のリスクもありますので、中小企業にとっては営業が育つのを待っているわけにはいきません。

提案できる営業を育てる方法は、AIの学習方法と同様に、既存の経験情報を与えて学習させるのが近道です。
『こんな顧客の課題にはこんな解決策を提供した』
『こんな顧客のニーズにはこんな商品を提供した』
事例を挙げてケーススタディで覚えることです。

事例づくりは簡単ではありません。
10件20件では成果が出ません。
100件くらいの事例がなければ傾向が見えてこないでしょう。

事例づくりのためには、
・実績を失注含め記録すること。(営業部門)
・事例を特化(専門化)ではなく汎用化すること。(マーケティング部門)
・社内で共有化すること。(経営企画部門)
この3つが大事です。

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机上営業という職種

商標_デスクトップセールスマン

営業を支援する部門をマーケティング部もしくは営業推進部ないし営業企画部と呼ばれます。
残念ながら営業の下請けです。
現実、アレやっといて、コレ作っといて、と営業から言われた事しかやらないクリエイターやアシスタントばかり見かけます。
営業が主体、営業至上主義の会社では仕方がないのかもしれませんが。

経営者は社員に受動的ではなく能動的・自発的に行動することを期待しています。
しかしそれができる環境や立場がなければ社員の自発的行動は抑制されてしまいます。
営業を支援する部門も営業至上主義の会社では力の関係で営業の下請け(受動的)になってしまいます。

私が提唱するデスクトップセールスマン(机上営業)構想は、自ら営業思考をもって営業部門まるごと支援する部隊を組織することです。

そもそも営業職は顧客開拓を自ら考えて行動します。
どこに顧客がいるのか、顧客は何を必要としているのか、どうすれば顧客を説得できるのか。
そういった営業思考を持つことで営業たちには何が必要か明確になり、自分が営業を支援するのにどう行動すべきかが見えてくるというものです。
そして顧客にどうすれば説得できるかも理解できるのです。

営業は個々に顧客を担当し売り上げノルマが課されています。
営業は自分の担当する顧客は分かるが担当外顧客については知りませんし関わろうとしません。。
全体の顧客層を知る立場にあるのは営業部門長ないしは社長です。
新規開拓のために行う広告の企画は、全体を見ている社長の指示で動いているものが多いのではないでしょうか。
社長の指示を受けてマーケティング担当者という作業者が原稿制作または業者に丸投げして広告を出している感じです。

全体の顧客層と新たな顧客に対しての販促活動において、従来は社長企画で動いていたものを、専属の担当部門が企画設計から実施・顧客を営業に渡すまでを任務とするのがデスクトップセールスマン(机上営業)構想です。
デスクトップセールスマン(机上営業)は営業部門まるごと支援しつつ新規開拓の初手を打つのが役割の職種です。
私はコンサルタントとしてそんな新しい組織の構築を目指しています。

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営業に動いてもらうツールと営業を動かす仕組み

今日は何しに来たの?

訪問ネタがない。
訪問理由がなくて訪問できない営業は多いと思います。
顧客訪問は営業のノルマのひとつであるため、なんとかして訪問回数を増やしたい。
でも表敬訪問は顧客にとっては迷惑になりかねないので、突撃訪問もできず。

営業ネタは自分でひとりで作らなければならないのが世の常。
営業ネタを作れる人はホイホイ訪問件数を稼いで営業成績も比例して好調、上司の覚えめでたく。
そうでない人は・・・

営業ネタづくりは個人任せではなく会社としてやっていくべきだと思うのです。
私は自分ひとりでやってて大変な思いをしたので。
そこで私の経験から提案したいのは、営業全員で共有する営業ツールづくりです。
既に世の中には導入している会社はあります。
『ほけんだより』『○○通信』『事例集小冊子』
毎月または毎年新しいものを制作して顧客へお届けに行く。
営業が届けに行かなければならないシステムにすれば営業も訪問件数を増やすことができるのです。

私は前職マーケティング担当者の時に事例集型総合カタログを作りました。
毎年新しい事例を追加して刷新するのですが、どうやらお客様からは好評で、営業も新しいカタログが出来るたびに喜んで顧客にアポ取って持っていきました。
「新しいカタログが出来たのでお届けに伺いたい」と。

保険会社の毎年の契約内容の確認も似たような『訪問しなければならない』システムなのではないかと思います。
営業に動いてもらうツールと営業を動かす仕組みはちょっとした工夫でできるのです。

以前勤めていた会社では年末の挨拶回りにちょっと豪華なカレンダーを持っていくことになっていました。
顧客の中にも毎年楽しみにしている方がいらっしゃるので会社としても辞められない事情があるのですが、営業が手で持っていかなければならない仕組みとなっていたのは事実です。
年末は通常訪問そっちのけでカレンダー配りで忙しかった記憶があります。

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