マーケティング担当者の使い方<仕組み化>

ブース装飾ひとりでできた

経営者によるマーケティング担当者の使い方、その4
マーケティング担当者の使い方<仕組み化>

仕組み化とは:
ルーチン、自動化、誰がやっても結果が同じ標準化、業務のやり方・法則・ルール、Excelのマクロみたいなもの

これまでマーケティングの導入と担当者の役割について述べてきました。
今回は、そのマーケティング担当者の使い方によっては以下に挙げる3つの仕組み化が期待できることをお話しします。

①売れる(顧客が集まる)仕組み化
②営業を動かす仕組み化
③マーケティング業務を継続させる仕組み化

①売れる(顧客が集まる)仕組み化:
広告宣伝やホームページといった顧客に向けての情報発信は、新規のお客様・潜在顧客を引き寄せる営業前営業となり、営業スタッフの闇雲なアタックによる消耗戦を軽減するができます。
またホームページ等による自社の技術紹介や事例掲載は顧客へのヒントとなり顧客への事前の商品説明になり、既存の顧客に再び来てもらいファンになっていただくアフターフォロー効果があります。
さらにQ&A等の掲載によりアフターフォローの省力化も期待できます。
従来のような営業の人海戦術より効率的に営業活動が行えます。

②営業を動かす仕組み化:
営業が欲しいもの、それは訪問リストと営業ネタです。
リスト作りは誰がやるのかというと従来は営業の仕事の一部。
営業が個別にやっていました。
しかしその業務をマーケティング担当者が担うことで営業は顧客へのコンタクトに専念できます。
展示会やMA(マーケティングオートメーション)ツールの導入、業者からのリスト購入等、リスト作り担当を一本化させましょう。
また、営業ネタとしては事例集が効果的です。
顧客が欲している情報の集大成ですので、顧客が喜べば営業も喜んで持って歩きたくなることでしょう。
社内の事例を収集しまとめる業務も一本化しましょう。
営業が動きたくなる環境づくりは経営者とマーケティング担当者の役割です。

③マーケティング業務を継続させる仕組み化:
ホームページを作って終わり、ホームページは成長させなければ集客は困難です。
常にコンテンツを追加して提供する情報を刷新し、お客様に見てもらうような活動が大事です。
しかしコンテンツのネタがショートしてやる事がなくなってしまう。
だから常時ネタを探し情報を収集しなければなりません。
案件を事例として挙げる『事例づくり』を営業ネタの軸にすることで、継続的にマーケティング業務が行える、やる事がある状態にできます。
事例ネタはホームページのみならず、小冊子(印刷物)や展示会のテーマ、さらには顧客を集めての勉強会ネタにも展開できます。
やる事に意味を持たせることはスタッフ達のモチベーションアップにもつながり、自発的な活動へとつながります。

業務は仕組み化されることで、例え担当者が辞めてしまっても業務への支障を減らすことができます。
そして仕組み化は誰がやっても同じように出来る、つまり業務の標準化です。

フリーランスや副業といった働き方が昔とは全く違う現在、優秀な社員がいつまでも同じ会社にいてくれる時代ではありません。
社員は流動するものです。
会社の発展・存続には仕組み化等なにかしらの経営戦略がなければ生き残ることはできないでしょう。
会社がヤバくなってきてから経営コンサルタントに相談してももう遅いのです。
そのためにも早々に手を打つべきであります。

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マーケティング担当者の使い方<情報収集>

営業から情報を吸い上げる

経営者によるマーケティング担当者の使い方、その3
マーケティング担当者の使い方<情報収集>

社内でマーケティング活動を行う上で一番重要なのは情報収集(インプット)だと考えます。
アウトプットではなくインプットです。
昨今のマーケティング関係の話題といえば情報発信の技術ばかり取り上げられがち。
コンテンツの発信テクニックの事なのですが、社内に情報(ネタ)があるのを前提としてのコンテンツです。
そもそもコンテンツとなるネタは潤沢ですか?

あるベテラン営業マンはその豊富な経験からいくらでも引き出せますが、別の営業マンは経験不足なため引き出しがからっぽです。
これでは顧客への説明もまともにできません。
マーケティングでも同様で、情報発信のための元ネタがなければ良いコンテンツが制作出来ず顧客へも伝わりません。
フォントをポップ調にするとか海外の美しい景色を使うとか、そういうことではないのです。
顧客が欲するのは外観ではなく中身なのです。
ですからまずネタのインプット、そしてインプットあってのアウトプットなのです。

そこで社内の情報を収集する役割を担うのがマーケティング担当者。
情報収集の目的はふたつ。
ひとつは情報を収集し分かりやすくしてコンテンツにすること。
もうひとつは技術情報・ノウハウを蓄積して社内で共有することです。

収集する情報(ネタ)として一番使えるのは実績・事例・案件。
その内訳として案件リスト・提案書・技術ノート・図面・現場写真などで、足りない分は関係者にヒアリングしてテキスト化していきます。
顧客へ見せるためのコンテンツ用と、営業の引き出しを増やすためのノウハウ共有用を意識しながら情報収集すると良いです。

営業マンは情報(ネタ)を握っています。
多くの場合、営業は情報共有しない組織なので営業マンは自分の引き出しだけで顧客と勝負しています。
1人の営業マンの引き出しよりも、多くの営業マンから情報を吸い上げた方が提案ネタは豊富になります。
情報を集約する専属の担当者が必要になるわけです。

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見せる化営業マン

活用事例小冊子

私は営業トークが下手で、言葉では全く説得できません。
口喧嘩すると必ず言い負かされるので、その前に手を引くことにしています。

サラリーマン時代は営業なのにトークでお客様を説得できない人だったので、テキスト少なめビジュアル多めの資料を作り紙で渡して提案していました。
これが結構成約確度が高いのです。
提案しているものが目で見えるのでお客様の理解が早い。
そんな提案を見せる化する営業マンでした。

営業マン時代にやってた事例集はどんなものかというと、
PowerPointもしくはWordで1ページ1案件の活用事例をまとめた事例集を作りました。
写真や図・グラフ、マイクロソフト社のアートギャラリー、場合によっては自分でイラストを描いて解説図も含めました。
それをA4サイズに2面付け、2つ折りで印刷。
プリンターの設定によっては小冊子印刷という便利な設定があり、A4を2つ折りして真ん中を縦にホチキス止めして完成、活用事例集です。
活用事例は案件をこなすとどんどん増えるので、事例集に追加して刷新し、お客様に持って行きました。

こういった事例づくり、誰でも出来るとは言いません。
私がこの事例集づくりが可能だった前提条件として、自分の案件情報を克明に記録保存していたことです。
そもそも情報を持っていないと事例集なんて作れません。

私のマーケティング・コンサルティングで度々情報収集の重要性を説いているのは、この経験が根底にあるからです。
営業マン全員に同じように事例集を作れと言っても出来ないでしょう。
営業マンは自分の情報を記憶はしていても記録をしていないからです。
営業という仕事をしていく上で案件情報の記録を習慣付けることをお勧めします。

社内で事例集を作りましょうとした場合、案件情報を一元管理する担当者が必要です。
営業部門長でもよいのですが、後々加工することを考えればマーケティング担当者が適任です。
事例集の原本があれば、営業の持参用ツールにも、Web特設ページにも加工できるのです。

『マーケティング』は情報発信ばかりに注目されがちですが、情報収集あっての情報発信。
まずは案件情報の収集からはじめましょう。

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事例づくりはいつまでも終わらない

営業スタッフたちにヒアリング

初めてマーケティング活動をされる企業様には事例づくりをお勧めしています。
営業とマーケティングで必ず役に立つツールになるからです。

ですが事例づくりというものは片手間で出来るものではありません。
事例集という冊子が出来る、もしくは事例集という特設サイトを運営出来るまで活動します。
そして、作って終わりではなく引き続きやることがあるのです。
その後も案件が発生し次第、追加で事例に仕上げていく活動です。

初期の段階では相当数の情報収集が必要で、営業・技術スタッフ、場合によってはお客様に訪問してヒアリングさせてもらわなければ絶対数が足りません。
時間と労力がかかります。
この活動は専任でなければやってられないでしょう。

しかし完成してみればお客様に喜ばれる情報の宝庫になっているはず。
新規の集客と既存顧客のファン化に一役買ってくれることでしょう。

さらに自社のノウハウの集大成でもあるので、情報共有しなかった時代とは比べ物にならないくらい営業マンはネタを習得できるはずです。

事例づくりはすぐ完成するものではなく、すぐ効果を出せるものでもありません。
ですが営業活動する上での強力なツールになってくれることは間違いありません。

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マーケティング担当者の使い方<情報ハブ>

社内の情報ネットワーク

経営者によるマーケティング担当者の使い方、その2
<マーケティング担当者は情報ハブ>

マーケティング担当者の使い方のひとつめは情報ハブになってもらうことです。

なぜ情報共有化がなされないのか?
多くの企業で抱えている課題であると思います。特に営業は。

私のいくつもの会社での営業職経験では、営業マン同士の情報交換・ノウハウ伝授はほとんどありませんでした。
営業マンが顧客から仕入れてきた市場(マーケット)情報は日報や報告という形で上に上げられます。
中小企業の場合はすべて社長のところに集まります。

ワンマン経営による組織図

情報の流れは上への一方通行で下に降りることはありませんし横へも流れません。
そのため隣の営業マンがその情報を知ることはありません。
本来は営業部門長あたりが情報ハブとなって部内で共有化すべきですが、営業部門長は自分のノルマで精いっぱい。
プレイングマネージャーは名ばかりの管理職であって個人のノルマを抱えたひとりの営業にすぎないのです。
営業部員だけでなく管理職(プレイングマネージャー)も社長の方を向いて仕事をしています。

さらに、営業は自ら情報共有したくないのです。
何故営業が情報共有しないのか理由を上げてみました。

営業が情報共有しない理由

その上、営業部門は工場または開発部門と仲が悪い。
本来は技術情報やクレーム情報・市場情報をお互いに交換して仕事の得意分野を活かすべきなのですが、残念ながら仲が悪くお互いに責任の押し付け合いをしているありさまです。
営業マンはもっと技術知識を高めるべきですし、工場や開発部門はもっと市場動向に目を向けるべきなのですが。

情報の流れがおかしくないか?
組織がちゃんと機能しているか?
お悩みの経営者の方も大勢おられると思います。

そこで会社内に情報の流れを作る施策として、マーケティング担当者には社内ネットワークの情報ハブという役割を担ってもらいます。
幸いにしてマーケティング部門には自社の技術情報・市場情報が集まるはずです。もしそうでないなら、その部門はマーケティングをやっていません。

ここでのマーケティング担当者の役割は3つ。
①営業・工場や開発部門サービス部門・顧客の各位から情報を吸い上げる役割。
②情報の内容を共有すべきか吟味し、役立つ形で加工する役割。コンテンツの制作。
③営業・社内の各位そして顧客に対し必要な形で情報を発信・提供する役割。
情報を吸い上げ、加工して、提供する。これが情報ハブの仕事です。

情報は待っていても自動的に吸い上がることはありません。
マーケティング担当者は社内記者のごとく、社内・社外へ出向き見聞きしなければ情報は入ってきません。
そして情報がスムーズに入ってくるためには、情報のギブアンドテイクが要です。
与えれば返ってくる。
まずはマーケティング担当者から情報を提供するところからスタートです。

ギブアンドテイク

次回は情報収集について。

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