新規開拓、中でも新分野開拓は難しい。
新しい分野・新しい業界の知識が乏しい状態ではどう進めていいのか分からないので、試行錯誤しながらやっていくことになります。
新分野開拓には2つの攻め方があります。
『自社で用途開発・活用方法を考える』と『顧客に商品活用を考えてもらう』です。
私の営業経験をお話しします。
当時は米国製ポリエステルフィルムを取り扱っていました。
要害商品はタック加工・貼り合わせ・印刷・コーティング・抜き加工等の工程を経て、主に紙玩具・紙文具で使われていました。
紙玩具・紙文具の分野では自社のシェアをもうこれ以上伸ばせないと確信し新分野開拓として私が目指したのは、広告(POP)と釣り具とアパレルの業界でした。
商品を既存のまま持って行っても相手にされませんので、相手の業界で使える形に加工して売り込むことにしました。
アパレル・ファッション業界であれば、縫製する・印刷(昇華プリント)する・アイロンプリントする等の工程に使える形に加工しました。
この『使える形』への発想が私にはあったので新分野開拓が可能でした。
これが新分野開拓の攻め方のひとつ、『自社で用途開発・活用方法を考える』、です。
もうひとつの方法が、『顧客に商品活用を考えてもらう』、です。
こちらも私の営業時代の経験です。
当時は文具の部品製造会社におりました。
顧客はもちろん文具メーカー。
それと一部製造過程が似ている化粧品でも使われていました。
私が兼任で制作していたホームページに製造する部品の機能・性能だけを紹介したところ、思いもしなかったところから相談を受けました。
バイオベンチャー企業が自動検査機器に使用してみたいとのことです。
訪問して話を聞いてみると、こちらが想定すらしていなかった使い方を検討していらっしゃったのです。
私はよく中途半端な企画や試作品を持って顧客を訪ねます。
それ以上のアイデアが出ないという時に顧客にチラッと見せて反応を伺うのです。
相談された顧客の中には真剣に考えてくれる方もいらっしゃいます。
まさに『顧客に商品活用を考えてもらう』です。
これまで私がやってきたのは自分で・自社で考案した活用方法で顧客を引き込む方法と、その業界での『使える形』が分からないので顧客に考えてもらう方法です。
どちらにしても、顧客が自分のところで『使える』と判断できるヒントを与えてあげることです。
技術者やデザイナー、商品企画担当者は、ホームページや展示会・技術専門誌などで常に情報を集め自社で活用できるヒントを探しています。
彼らへの発想のヒントになるネタをコンテンツとして紹介することで、新たな引き合い・相談へと発展していきます。
マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
https://www.toyoda.marketing
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