これは私が営業マン時代に素材メーカーにいた時の話。
新人営業マンの私、入社してすぐ新規顧客開拓でした。
先輩営業マンを見ながら顧客層を見当付けてローラー作戦を開始。
今日はこの地域、明日はこちらの地域を面で町工場へ訪問。
飛び込み営業です。
訪問ヒアリングを繰り返して分かってきたのは、ウチの商品は日本ではすでに販売ルートが確立されていて、新人営業の入る余地がないことでした。
顧客層(1次加工業者)のどこに聞いても販売代理店から購入しているので直で買ってくれない。
販売代理店は他社材料も取り扱う商社なので、ウチの商品のために新規口座を開くメリットがないからです。
その販売代理店はすべて先輩方に握られていました。
私も営業マン、売り上げノルマを持たされています。
苦悩の末考え付いたのが以下の4つの売り方です。
①上流工程、案件の発生する所への売り込み。
ターゲットは企画会社やデザイン担当。材料の購入先指定”私”を仕様に盛り込んでもらう。
②加工まで請け負いエンドユーザーへの売り込み。
従来の顧客層(1次加工業者)をすっ飛ばして直販。上手くやらないと先輩方に睨まれる。
③加工して2次製品化して売り込み。
素材を加工して付加価値を付けた別の素材として販売。ターゲットは2次加工業者やエンドユーザー、新分野も。
④別の業界・新規分野への売り込み。
さらに加工して3次製品に。別の業界を狙える。
1年目は①を、2年目から②③を手掛け、加工ノウハウを積んだ3年目は④に重点を置いての営業活動。
これらは私が自分ひとりでやり方を考え、加工方法を考え加工業者を探しターゲットリストを作り、そして自分ひとりで個別訪問しながら営業活動していたことです。
新分野における新規開拓は結構上手くいっていました。
1件1件確実に受注できました。
しかし個人ひとりでターゲットに接触できる件数なんてたかが知れています。
マーケティング部門・営業推進部がない会社では、営業が自分ひとりでやらなければならないこと。
営業の世界では同僚・上司はライバルなので助けてはもらえない。
営業は業績至上主義なので、ノルマを達成できなければ会社を去るしかないのです。
当時にマーケティング部門が存在していたらどれだけ新規開拓が捗っていたか。
マーケティング部門の広告宣伝手法は、広範囲に多くのターゲットに情報を届けることができます。
営業がひとりで動くよりも数倍以上にです。
まだ効率の悪い営業活動をやっているのであれば、そろそろマーケティングという考え方を取り入れた方が良いことでしょう。
私自身が営業職を体験しマーケティング職でもありましたので。
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マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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