安心安全というキャッチフレーズが響かない

安心安全というキャッチフレーズが響かない

今日事務所に来てみると、DMが投函されていました。
マーケティングを仕事にしているものですから、一応は捨てないで見ます。
そのDMのタイトルには安心の2文字が…

安心・安全というキャッチフレーズはあまりにも目にすることが多く、それ故に響きにくくなってきました。
安心・安全というキャッチフレーズを用いた時、
・安心・安全を訴えたいのか?
・それとも安心・安全が副次的なものなのか?
・ただのキャッチフレーズなのか?
安心・安全の中身が伝わりにくい広告・宣伝が多いのです。

以前仕事で広告を制作していた時、安心・安全というキャッチフレーズを使うか否か迷いました。
確かに安心・安全につながる商品の宣伝だったのですが、お客さんが安心・安全求めているのはではなく、他の価値であることに気付いたのです。
そこで、メインのキャッチフレーズにはお客さんが欲する価値を、文面には”ついでに安心・安全が得られる”旨と根拠を入れることにしました。

求められているのは安心・安全なのか?
安心・安全は直接的なのか間接的なのか、

直接的に安心・安全といえる商品サービスとしては、ヘルメットメーカーやセキュリティ会社、保険などです。
間接的効果に安心・安全を謳うのであれば、その根拠がないと、ただの枕詞になってしまいます。
根拠・証明があって、はじめてキャッチフレーズが活きてきます。

政治家の選挙演説でよく謳われる「防災・子育て・高齢者の安心・安全」や、原発事故後の電力会社や政府の発言には、ちっとも安心・安全が感じられません。
安心・安全が言える証明、納得できる根拠を示して欲しいところです。

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マーケティング内製化プロデューサー
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外注する前に知っておく、印刷物編

カタログや広告の原稿は社内で制作して完全原稿で入稿するのが理想的。
余計な費用もかからないですし。
しかし、マーケティング担当者に制作までの技術がないのであれば、外注に頼らざるを得ません。
今日は原稿制作において知っておいた方が良いことを幾つか挙げます。

紙に印刷するタイプの販促物、カタログ(パンフレット)や紙面の広告(新聞・専門誌機関誌)では、原稿制作においてルールがあります。

印刷物はCMYK、PC画面はRGB

印刷物はCMYK、PC画面はRGB

印刷屋さんの印刷機では、色材の三原色CMYK(C-シアン・M-マゼンタ・Y-イエロー・K-ブラック)の4つのインクを使用し、それぞれ版を作って印刷します。
そのため原稿を4色に分解する必要があります。

WordやPowerPointで制作した原稿が光の三原色RGBです。
普段PCでExcelやWordで資料を作ってプリンターで印刷する場合、PC画面ではRGBでありますが、私たちは気にせずにPCとプリンターがやってくれています。

CMYKで制作するには、それに対応したソフトウェアが必要です。
Adobe社のIllustratorやPhotoshopは、ほぼ業界スタンダードとなっています。
印刷屋さんや広告代理店に依頼すれば、RGBの原稿をCMYKに変換してくれますが、別途料金がかかることになるでしょう。

PC上の画面RGBと実際の印刷物CMYKでは色目が違う場合があります。
キャラクター等の指定色が決まっているのであれば、事前に印刷屋さんと相談することでトラブルを防ぐことが出来ます。
私も名刺印刷で一度失敗しています。
→関連記事:ワインがチョコになってしまった

アウトライン化→文字を画像化

文章のアウトライン化

きれいな、お気に入りのフォントで着飾った文章は、制作したPCと同じフォントがインストールされていないと、別のPCではきれいに表示されません。
これは、例えば会社のPCで制作したPowerPointが、客先で客先のPCを借りてプレゼンしたときに文字化けや文字ズレが発生してしまう場合の同じです。

原稿は凡そ、文章(テキスト)と画像(写真・イラスト)で構成されています。
印刷屋さんに入稿しても印刷屋さんに同じフォントが存在しなければ、印刷物は文字がズレて印刷されてしまうかもしれません。
この辺りは印刷屋さんも危惧しています。
そのため印刷屋さんでは、入稿の際に文章のアウトライン化を指定してきます。

文章のアウトライン化とは、文字を点と線で構成された画像に変換することです。
文字が画像になることで、使用しているフォントに関係なく表示・印刷することが出来ます。
文字は点と線で構成されていますので、点を動かすことで、文字を装飾することが出来ます。
Adobe社のIllustrator等(Photoshopではラスタライズがアウトラインに相当)のソフトウェアが対応しています。

外注さんとの交渉で不利にならないよう、外注する前に知っておくことで自己防衛できます。
外注する頻度が高いのであれば、是非ともマーケティング担当者を育てていくことをお勧めします。
マーケティングを自社で運営し、そのノウハウを自社に蓄積することにご興味ありましたら、私までご相談ください。

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働き方改革は働く人への啓蒙

会社のコア

昨日8月15日は終戦の日。
NHKの番組『戦慄の記録 インパール』を見ました。

インパール作戦の生き残りであった方が社長をされていた会社に勤務していたことがあります。
大変立派な経営者で、得意先や仕入れ先からも敬われていた方でした。
私は戦後の平和に時期の生まれで、両親ともに戦争に関わらなかったため、社長が参加されていたインパール作戦については全く興味を持っていませんでした。

そんな私が見た昨日のNHKの番組は、衝撃でした。
壮絶過ぎて。
兵士たちの運命が、将棋の駒のように、一部の上層部に握られていたなんて。

思ったのは、会社組織も似ているな、と。
経営者の判断で、社員たちの生活そのものが変わってしまいます。
社員を将棋の駒のように、買い替えがきく何かのように、採用と解雇を繰り返す経営者がいます。

経営者のサクセスストーリーで耳にする、『どん底から這い上がった』というフレーズがあります。
会社存続のために、もしくは一時的に倒産・廃業のために、社員を切り捨てる場面があります。
結局社員は、経営者自身の栄誉のための駒でしかなかった。
そう気付いてからは、経営者のサクセスストーリーを”成功”とは見れなくなってしまいました。

今も昔も、人は偉くなると自分のことしか考えないんだなあ、と思いました。

社員も従順なウサギではなく、知恵を身に付けなければなりません。
そういった意味では、昨今の流れである働き方改革は、働く人への啓蒙になってくれていると思っています。

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マーケティングが目的の人、手段の人

マーケティングを研究していて思うのですが、立ち位置が違うと見方が違うということなのです。
マーケティングが目的な人と手段の人とは見ている位置が違います。
例えば、私は研究・アドバイスする立場の人であり、マーケティングが目的としている人です。

・BtoBとBtoCの違いとは
・営業組織がある企業とひとり社長の違いは

などを分析し思考しています。

一方で企業のマーケティング担当者の立場からすると、BtoBとBtoC違いなどは自社がどちらかの立場であると分かっているのでどうでもよく、それよりもマーケティングのノウハウを如何に自社で活用するかを重視しています。

マーケティングが目的な人と手段の人を分けるとこんな感じでしょうか。

立場の違いによる、マーケティングとは

私のようなコンサルタントや士業の立場では、マーケティング自体が目的になります。
マーケティングのアドバイスを仕事とするために、日々マーケティングを研究し調査し実験して学んでいます。

・理論は
・手法は
・効果は

ということを考えています。

一方で、マーケティング担当者の立場では、マーケティングを活用して会社に役立てることを仕事にしています。

・HPアクセスを増やしたい
・集客を増やしたい
・営業を支援するための
・新商品開発のヒント探しのための

マーケティングを手段として用いることを考えています。

他方で、経営者の場合はちょっと違っていて、まず”マーケティングを取り入れたい”という目的があります。
中小企業白書等にも、”マーケティングをやりたい”という要望が必ずアンケート結果にランキングしています。
そして、何故”マーケティングを取り入れたい”のかというと、

・売り上げを増やしたい
・新規開拓を増やしたい
・新商品開発のヒントを得たい

その手段としてマーケティングを活用したいと考えます。

このマーケティングを目的なのか・手段なのかをごっちゃに考えてしまうと、自分のやっていることを見失ってしまいます。

世の中様々な情報であふれています。
情報過多で誤った方向に進んでしまいがちですが、自分の目的・手段を見失わずに自分に合った情報の選択が必要です。

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請負サービス業は実績事例を挙げづらい

請負サービス業の実績事例

システム開発を含む請負サービス業。
その会社のこれまでの事例をHPや小冊子に挙げてPRしたいけれど、顧客の了解なしには商品サービスの内容を挙げられないし、そもそも顧客に了解してもらる訳がありません。
下請けという弱い立場なので。

請負サービス業は実績事例を挙げづらいものです。

実例のイメージを見せるための写真にしても、ほぼ公開許可は得られない。
自社の商品サービスを紹介するには、実績・事例を挙げて現物を見せるのが効果的なのですが、請負という立場の場合はクライアントさんからの許可は難しいのが現状です。

私もやってきた対策としては、顧客が使っていない言葉・キーワードで表現するのもひとつです。
お客さんは社内で使っている言葉以外はピンと来ないのです。

また、写真をイラスト化するのも手です。
イラストにすることで加工が簡単になります。
形状をちょっといじり、何かを追加・削除し、色を変え、元の写真からほど遠いものにすることで、クライアントさんからのクレームはなくなります。
もっとも、その商品が特許で固められているものや唯一の商品サービスである場合は別ですが。

私もサービス業の営業時代、苦労しました。
銀行とか消費者金融とか宗教法人とか、社名も商品名も表に出せない、ものによってはヤバい実績を、どう表現するのか悩みました。
対面面談時に口頭でなら、ちょろっと説明することもあるのですが、パンフレットや提案書など記録に残るものには記載できなかったのです。
表現が難しい商材・実績であっても、工夫をすれば意外と表現できるものです。

マーケティング担当者ってナニするの?セミナー
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